包丁は毎日使うものだからこそ、使いやすく切れ味の長持ちするものを求めたいものです。
ご紹介する包丁は、“日常づかいできる一生もの”がコンセプト。料理の好きなかたにはもちろん、これから料理を長く続けていくかたへの贈り物におすすめしたい1本です。
ハンドルには希少な天然木を使用。木の優しい肌合いが、キッチンの風景に柔らかくなじむ。幅広い世代の生徒さんを教える料理研究家の渡辺麻紀さんのアイディアのもと、いかなる食材や切り方にも適した“究極の一本”ができ上がりました。
形状は、一般に三徳と呼ばれているものをベースに、刃の先端をより細く薄くすることで、薄切りや野菜のへたのくりぬきなど、繊細な作業が容易に行えます。
対して刃の根元には十分な厚みをもたせ、ハンドルも女性の手に適した太さと重みをつけ、しっかりと握りやすく、かぼちゃなど硬いものを力をこめて切るときにも安定します。
包丁の角にしっかりと角度をつけているので、じゃがいもの芽のくりぬきも楽に行える。そして、何より驚くのがその切れ味。でき上がった包丁でトマトを薄切りした渡辺さんも、「これほど薄く切れる包丁は初めてです。盛りつけの幅も広がりますし、何より料理が楽しくなります」と太鼓判を押します。
トマトの果肉を潰すことなく、向こう側が透けて見えるほどに薄切りできる。鋭い切れ味が長持ちするが、研ぎにも対応してくれる。刃の素材はステンレス鋼を使用。越前打刃物の技術で鋭い切れ味を誇りながらも、日常の中で簡単に手入れができるのが利点です。野菜からお肉まで、繊細な飾り切りからせん切りまで、あらゆるシーンで活躍する包丁です。
一緒に考えてくださったかた
渡辺麻紀(わたなべ・まき)さん
料理研究家の上野万梨子さんに師事したのち、フランス・イタリアに渡って研鑽を積む。東京・目黒で料理教室「L’espace Makiette」を主宰。伝統的な技法を守りながらも、見た目の美しさにもこだわったセンスのあるレシピを提案。
写真/鈴木一彦