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世界が注目する機能とデザイン。美しい日本の文房具を愛でる

2019.11.19

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世界が注目する機能とデザイン「美しい日本の文房具」第1回(全4回) 昔から日本人は、四季折々に文をしたため、花の枝に巻きつけたり、香を焚きしめたりと、使う道具やスタイルにもこだわってきました。今回は、日本人の細やかな感性と優れた技術が生かされた、日本の文房具をご紹介します。

【榛原—HAIBARA—】
麗しい図柄


便箋

竹久夢二が榛原のために描いた絵を復刻した一筆箋。500円。

当代一流の画家が手がけた千代紙や団扇、便箋



江戸時代後期の文化3(1806)年、日本橋で紙と墨、薬の商いを始めた「榛原」。

とりわけ、薄く、つやがあり、なめらかな筆あたりの雁がん皮ぴ紙しが“粋”だと評判になり、江戸中に広まりました。

同時に、和紙に木版摺りした千代紙や団扇、便箋などが人気を博します。

ミシン目に沿ってカットできる〝現代の巻き紙

ミシン目に沿ってカットできる“現代の巻き紙”。上・ちいさい蛇腹便箋500円。下・つづり箱 蛇腹便箋レターセット1000円

菊

聚玉文庫所蔵の画稿「菊」。

榛原は、これらを明治6(1873)年のウィーン、同11(1878)年のパリをはじめ、いち早く西欧の博覧会に出品し、ヨーロッパを席巻していた“ジャポニスム”に拍車をかけたといわれています。

これらの図柄の原画は、江戸時代には酒井抱一や渡辺崋山、幕末から明治時代にかけては河鍋暁斎や柴田是真、横山大観、大正時代以降は伊東深水など、当代一流の画家たちの手により生み出されました。

人気の図柄を元に復刻した榛原オリジナルの千代紙。

人気の図柄を元に復刻した榛原オリジナルの千代紙。

ことに画家たちとのつきあいを深めたのが3代目榛原直次郎で、日本美術院の前身、日本青年絵画協会の設立を援助しています。

さらに大正時代には、4代目直次郎が竹久夢二と出会い、親交を深めました。
世界が注目する機能とデザイン「美しい日本の文房具」

はいばら紙店(榛原)に宛てた竹久夢二の手紙。これらの資料や図柄は、聚玉文庫で保管されている。

夢二は美人画や挿絵などの画業の傍ら、榛原の便箋や絵封筒、千代紙、団扇などの図案を数多くデザインしました。

こうした膨大な図案の数々が保管されている榛原の聚玉文庫から、7代目にあたる当代の中村達男社長が復活させて新製品を開発し、現代に伝えています。

筆筒と小箱

右・榛原千代紙の折り畳み式の筆筒 六角筆筒 風待草きなり900円。左・名刺やカード入れにもなる千代紙小箱 おしどり(縦11.3×横7.7×高さ4.1センチ)800円。

榛原

上・新店舗は2015年竣工。下・越前和紙職人による大判手漉き和紙と千代紙が大胆に配された店内。

榛原
住所:東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
TEL:03(3272)3801
営業時間:10時~18時30分(土曜・日曜は~17時30分)
定休日:祝日・年末年始
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