日本各地、選りすぐりの花を束ねた美しきフラワーアレンジメント 最終回(全9回) 年間4000個もの贈り花を手がける「フルール トレモロ」は、暑い時期でもオーダーが途切れることがありません。それは日本各地から取り寄せた、夏ならではの魅力的な花が揃い、オーナーの藤野さんがナチュラルでエレガントなブーケやアレンジメントを作ってくれるから。住まいに飾るのはもとより誰かに贈りたくなる、素敵な夏の花あしらいをご紹介しましょう。
前回の記事はこちら>> 夏だからこそ、飾りたい。涼へと誘う白い花、青き花
優雅さと同時に、夏の花あしらいに求められるのが涼感です。涼しげな花色といえば、白と青。どちらも素敵な花がたくさんあります。ほかの花をどう合わせるかで印象も変わるので、より涼しい組み合わせを探してみてください。
前回記事の“白い花”はこちら>>さまざまな青で奏でる静やかな旋律
《新顔のルリタマアザミは繊細かつユニーク》
ルリタマアザミ2種が共演するブルー&パープルのアレンジ。新品種はレース編みを思わせる繊細さが魅力的。染め花の青いアスチルベは、アクセント効果抜群。
使用花材 ルリタマアザミ“ラプソディー イン ブルー”“ベッチーズブルー”、トルコギキョウ“NF ラベンダー”、アスチルベ“アイブルー”、ラベンダー“シルバーストリーク”、銀葉アカシア花色の中では、ほかに比べて格段に少ない青ですが、夏の青花はけっこう見つかります。ルリタマアザミや、日本ではまだ珍しい花木のセアノサスなど、長野県の冷涼な気候で栽培されたものを気に入って、よく利用しています。
また、新しい乱咲きのリンドウもお目見えし、これがまたとても涼やかな青花で、すっかり魅了されました。
青は、水や海、川などを連想させることから、涼しい印象を与える寒色といわれています。銀葉アカシアやラベンダーなどのシルバーリーフを加えると、よりクールな花あしらいになります。
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「フルール トレモロ」藤野幸信さんの連載「365日の贈り花」 〔特集〕日本各地、選りすぐりの花を束ねた美しきフラワーアレンジメント(全9回)
写真/藤野幸信 撮影/北恵けんじ 取材・文/高梨さゆみ
『家庭画報』2020年08月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。