散歩が楽しくなる辻典子さんの「旬の野草リース」 第2回(全4回) 幼い頃、すすきや猫じゃらしなどで、遊んだ思い出はありませんか。公園の隅や空き地、畦(あぜ)道など、どこにでもある野草。ひと工夫すれば、暮らしに四季の彩りを添える可愛らしいインテリアになります。足もとの野草に目を向けると、毎日の散歩がもっと楽しくなるでしょう。
前回の記事はこちら>> 京都・大原の秋の香りを届ける
金えのころ草のリース
辻 典子さん京都・大原生まれ。大原在住。約20年前から野草でリースを作り始める。著書に『四季の野草リース』(小社刊)。ハーブにも詳しく、ベニシア・スタンリー・スミスさんの庭の手伝いもしている。私が最初にリースに使ったのは、金えのころ草でした。「猫じゃらし」とも呼ばれるえのころ草は、よく見かけますが、同じ仲間の金えのころ草は、穂先が金色に輝きます。
ある日、群れになって咲いている金えのころ草の輝きが目に入ったとき、「ドライフラワーにしてもずっと色が変わらないのでは?」と思い、家に持ち帰って試してみました。
予想どおり、その後1年間はほとんど変色しませんでした。乾燥しても穂が垂れないので、リースに最適です。このように思いがけなく野草の特徴や使い方を見つけると嬉しくなります。
野ばらの実やすすきと混ぜてアレンジし、友達にプレゼントしたりもします。
ひときわ輝く金えのころ草のリースを友達にプレゼントすると、とても喜ばれる。野草の中でも水揚げがよく、とても長持ちします。小量を一輪挿しにいければ、涼しげな趣に。えのころ草にはいくつかの種類があり、色や硬さも異なるので混ぜて使うと面白い。左下のリースは1年前に作ったもの。まだまだ色の変化が楽しめる。