北海道「十勝千年の森」の新谷みどりさんに学ぶ 美しき菜園ガーデン 第3回(全10回) 家庭菜園の楽しみは、安全でおいしい野菜を食べられるだけでなく、生長する美しい景色を日々間近で観賞できること。国内外で農業と園芸を学び、独自の視点で菜園づくりに取り組むヘッドガーデナー、新谷みどりさんに毎日見ていて惚れ惚れする菜園のコツを聞きました。
前回の記事はこちら>> 収穫の瞬間が最大の喜び! 根菜栽培に挑戦
ジャガイモ収穫の瞬間。品種は十勝の折笠農場が無農薬栽培に成功した「さやあかね」。葉物野菜に比べると、なんとなく難易度が高そうに思える根菜類ですが、初心者にもつくりやすい根菜はいろいろあります。たとえば
第1回の輪作のレイズドベッドに植わっている、ジャガイモやビーツもその一例です。
根菜栽培のクライマックスは、なんといっても収穫のとき。何か月もかけて育てた作物が土の中で無事育っているのかワクワクどきどきですが、取材中、ちょうどその瞬間に立ち会えました。
ジャガイモは北海道だけあって多彩な品種を育てており、この日掘り上げたのは無農薬栽培で知られる「さやあかね」。皮がうっすらピンク色で、ごらんのとおり大収穫。心配そうに見守っていた新谷さんもうれしそうです。
ジャガイモだけでなく、周りについた土の見事さも感動的。落ち葉や生ゴミ、馬糞などの有機物を使用した堆肥づくりもガーデナーの重要な仕事の一つ。黒々、ふかふかした土を見ると、いかに土づくりが大事かがわかります。
薄紫の花が美しいジャガイモ。種イモの「芽出し」の様子。植えつけの約3週間前に日光にしっかり当て、約5ミリの芽が出たものを植える。レシピもいろいろ!採れたてのビーツを楽しむ
下のフォトギャラリーでご覧ください。 監修=新谷みどり 撮影=大泉省吾 取材・文=大山直美 イラスト=三好貴子 協力=十勝千年の森 ※この特集で紹介した栽培例は、北海道・十勝地方で実施されたものです。地域や気候により、適する植物や植え付け時期などは異なります。
『家庭画報』2021年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。