北海道「十勝千年の森」の新谷みどりさんに学ぶ 美しき菜園ガーデン 最終回(全10回) 家庭菜園の楽しみは、安全でおいしい野菜を食べられるだけでなく、生長する美しい景色を日々間近で観賞できること。国内外で農業と園芸を学び、独自の視点で菜園づくりに取り組むヘッドガーデナー、新谷みどりさんに毎日見ていて惚れ惚れする菜園のコツを聞きました。
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キッチンガーデンで収穫した野菜をふんだんに用いた祝祭のメニューは、ほとんどがスウェーデン料理。ミートボールやジャガイモ料理など、素朴で温かみのある家庭料理は、寒く長い冬を過ごす北海道の気候や風土に合っているようです。
それにしても、なぜスウェーデンかというと、実は新谷さんがガーデナー修業をした国だからで、各レシピは本場仕込みというわけです。
スウェーデンの複数の庭園で学んだ新谷さんは、なかでも「ローゼンダール・トレーゴード」での経験は貴重だったと語ります。そこは、野菜やハーブや花などを育てる農園と、温室を改造したカフェやベーカリーショップ、ガーデンショップなどが一体になった広大な庭園。ストックホルムの街中から程近く、週末には大勢の人々で賑わうそうです。
キッチンガーデンを通じて、訪れる人に農と食と庭のつながりを感じてもらいたいと考える新谷さんにとっては、一つの理想像といえるかもしれません。
とれとれ!自家製野菜の風味豊かに
収穫祭のテーブルを飾るのは、キッチンガーデンの中にある、切り花を育てる「カッティングガーデン」のレイズドベッドから摘んだばかりの花々。第2弾の家庭画報2021年7月号ではこの「カッティングガーデン」を中心に、ブーケやスワッグづくりについても新谷さんに教えていただく予定。スウェーデンスタイルの7つの祝祭料理
ブルーベリーとバラのサフト、トマトとトマチロのグリーンサラダ、ラム肉の北欧風ミートボール、ヤンソンの誘惑(ジャガイモとアンチョビーのグラタン)、ニーポンソッパ(ローズヒップのスープ)、北欧風ニンジンケーキ、バターナッツかぼちゃの丸ごとグラタン。スウェーデンスタイルのご馳走を紹介します。
下のフォトギャラリーでご覧ください。 監修=新谷みどり 撮影=大泉省吾 取材・文=大山直美 イラスト=三好貴子 協力=十勝千年の森 ※この特集で紹介した栽培例は、北海道・十勝地方で実施されたものです。地域や気候により、適する植物や植え付け時期などは異なります。
『家庭画報』2021年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。