時代を超えて響く寂聴さんの言葉
1980年代から約50回『家庭画報』にご登場くださった寂聴さん。
家庭画報の対談企画では、いつもお喋りを楽しみながら、心に響く数々の言葉を残してくださいました。
「座禅をいくらしたって、悟りも開けなければ、仏も見えない。でも、出家は奉仕の人生を送ることだと、やっと答えが出たの」1988年9月号 奥田瑛二さん(俳優・映画監督・画家)との対談より
「想像力は思いやりにつながり、思いやりは愛につながる」1991年6月号 山田洋次さん(映画監督)との対談より
「みんな、うまく生きるために、ほんとにいわなければならないこともいわなくなっているし、第一怒ることすら忘れていますよね。もっと人間は厳しくて純粋であることが大切なんですよ」1997年7月号 松本幸四郎さん(俳優/現・2代目松本白鸚)との対談より
「一番はつまらない。私は優等生って、あまり認めないの。何か一芸に秀でた人に感動するんですよ」2003年12月号 鶴見俊輔さん(哲学者)との対談より
「人生を決めるのは、“運命”じゃない。その人の“気性”」2012年5月号 志村ふくみさん(染織家)との対談より
瀬戸内寂聴1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。1963年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。1973年、中尊寺で得度受戒、仏子号は寂聴となる。1992年『花に問え』で 第28回谷崎潤一郎賞、1996年『白道』で第46回芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で第54回野間文芸賞を受賞。『源氏物語』の現代語訳ほか著書多数。2006年、文化勲章受章。写真は家庭画報本誌2000年10月号「瀬戸内寂聴さんが行く『源氏物語』こころの旅」より。写真/梅木則明
撮影/本誌・西山 航
『家庭画報』2022年4月号掲載。
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