憧れの軽井沢ライフ 第3回(全24回) 本物の軽井沢別荘文化を知り、この地をこよなく愛する人々の別荘ライフと軽井沢の本物の暮らしを追求する話題のホテル、美食の新潮流を紹介していきます。
前回の記事はこちら>> [坂倉流]軽井沢の流儀 別荘建築の5原則
“五感で自然を感じるには 屋外テラスでなくてはならない”
坂倉竹之助さん(建築家)【坂倉山荘の屋根付きテラス】緑に囲まれた坂倉さんの軽井沢別荘。ピロティから続く階段を上ると現れるのが、この眺め。テラスに屋根を設置することで夏の日差しも和らげられ、豊かな自然を前に、心置きなく安息の時間を過ごすことができる。1.自然に溶け込む素材と外観
~風景になじむ軽井沢の家で大切なのは自然との調和。新建材のような無機質なものではなく、自然素材を用い、人の目に留まらないほど、風景に溶け込む佇まいが軽井沢らしい。
2.樹木で敷地を囲う
~塀ではなく樹木で敷地を囲むのが、軽井沢らしいプライバシーの守り方。それにはカラマツなどの高木より、2メートル程度の中木のほうが日差しを遮ることなく視線を遮る効果がある。
3.簡素・質素を旨とすべし
~宣教師が拓いた避暑地軽井沢はその歴史から見ても決して豪華で華美な場所ではなく、素朴で品のあるシックな町。そんな原点を大切に、自然とともにある暮らしを楽しむことが豊かさにつながる。
4.屋根のあるテラス
~五感で自然を感じる軽井沢の魅力は自然。緑に囲まれた中で、木の香りや小鳥のさえずりなどを五感で堪能するのが何よりの贅沢。そのための場所として不可欠なのが、急な雨に備えた屋根付きのテラス。
5.暖炉は必須
~火を囲む楽しみ暖炉は暖房としてだけでなく、安息のために楽しみたいもの。自然の中で暮らす軽井沢では、特に夜は明かりを消し、キャンドルと暖炉の炎だけで、夜の暗さを楽しんでほしい。
撮影/本誌・西山 航 取材・文/冨部志保子
『家庭画報』2021年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。