B&B イタリア製の家具を揃えた東京・Y邸。ご主人の書斎とつながるラウンジには、ファミリーリビング(12月2日配信の第2回で紹介)とは異なるフォーマルな印象のソファをセレクト。「美しい家具」が空間の価値、時間の価値を高めてくれる
『家庭画報』本誌では、60年代の北欧モダン、それに続く70年代のイタリアモダン全盛の頃から、海外の最高峰の家具を誌面にてお届けしてきました。コロナ禍を追い風に、国内外の高級家具の動きが活気づく今、生活がステップアップできると実感できる家具とは何か――
キーワードは「確かなブランド」と「クオリティ・オブ・ライフ」。どんなに値が張ろうとも、美しい家具はそれを補ってあまりまる豊かさをもたらしてくれます。そして、家具選びの本質は、自らの暮らしや生き方を見つめ直すことにあります。
美しい家具は、空間の価値と時間の価値、ひいては人生の質をも高めてくれる、そんなことを考えていきたいと思います。
Italia Modern(イタリア モダン)
イタリアのモダン家具を日本に根づかせたパイオニア的な存在、アルフレックス製で揃えられた熱海S邸。同社は「イタリア生まれの、日本育ち」。イタリアモダンの世界観を踏襲して、「日本の暮らし」に沿うオリジナル家具を開発している。
設計/坂倉建築研究所Scandinavia Modern(スカンジナビア モダン)
時を経て、美しさと価値を増すスカンジナビアンラグジュアリー
イタリアモダンと並ぶもう一つの世界のモダン家具の本流は北欧モダン。デンマーク家具で設えた京都・M邸のダイニング。素材自体の経年変化が楽しめ、使い込むほどに風合いを増す北欧の家具は、日本の伝統的な家屋との相性がいいのが特徴。座面の大きい椅子はポール・ケアホルムの「PK11」。テーブルはセシリエ・マンツの「エッセイ」。ともにフリッツ・ハンセン製。
撮影/本誌・坂本正行
『家庭画報』2021年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。