インテリアスタイリスト 横瀬多美保の「カジュアル・リュクス」に暮らす テーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
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トップクロスやテーブルランナーの素材感と色柄で軽やかなテーブルを
場の雰囲気を変えたいと思ったとき、もっとも効果的なのは“布もの”の力を借りること。
テーブルコーディネートにおいても、クロスやテーブルランナー、プレースマットといった“布もの”は、全体の雰囲気づくりの要となるアイテムです。スタイリストの横瀬多美保さんに、春から秋にかけての素敵なクロスづかいの秘訣を教わります。
無地感覚で使える、ジャカード織のブルーグレーのテーブルクロスは、パリで購入したもの。Tips1
春夏におすすめのブルーのクロス
「コーディネートは、基本的には自然の中にある色彩を取り入れると上手くまとまるんです。木や葉の色、花や野菜の色など、自然が織りなす風景の中にこそヒントがあります」
いつも多美保さんが使用頻度の高い基本色としているオフホワイトやベージュ、グレーに、春から夏にかけては少しグレーがかったブルーが加わります。
実は、
インテリアレッスン35の和の風情あふれる紫陽花のテーブルコーディネートで、絣柄のトップクロスの下に敷いていたのも、空を思わせるブルーグレーのテーブルクロスでした。
「ブルーは空や水辺の色。さまざまな色と調和させやすくて重宝します。こういった織りでさりげなく柄が表現されている生地は、無地感覚で使えて、トップクロスやプレースマットと組み合わせやすいんです」
同じテーブルクロスを池の水面に見立てて、印象派風のプリントが施されたプレースマットをプラス。ロータスの形に畳んだ薄いコットンオーガンジーのナプキンを置けば、テーブルの上はまるで睡蓮が咲くモネの庭を彷彿させる趣になりました。