日日是“笑”日(にちにちこれしょうじつ) 女優の柴田理恵さんが綴るきもの日記。きもののリメイク術から、愛犬との心温まる暮らし、得意の料理など、笑顔あふれる日常をお送りします。
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東京では桜を見送り、街中が新緑に包まれる頃。柔らかい草や葉っぱなどを「和草(にこぐさ)」と呼ぶそうで、「ニコニコ」「ニッコリ」などの擬態語もここからきているそうです。4月に入りきもので楽しくお出かけができるようになっただけでも、まさに「ニッコリ」。私の場合は「ニカッ」と嬉しさがあふれます。
きっぱりとした縞が性に合っています
爽やかな季節に、まず袖を通したくなるのが縞模様のきもの。改めてきものアルバムを確認したら、ざっと15枚を数えるほど縞のきものが大好き。
というのも、私が目指す憧れの着姿は「渋格好いい」スタイル。「はんなり」とした雰囲気はどうも性に合わず、凛とした縞の潔さが気性にもしっくりくるようです。
写真は、きものスタイリスト・石田節子さんのお店で瞬時に「これは、好き!」と一目惚れした泥大島。縞の幅がだんだん太くなるように織られていて、着るだけでメリハリが生まれ、嬉しい着やせ効果もあるみたい。板締め絞りの染め帯を合わせて、この時期らしい爽やかな抜け感を演出しました。
八掛にはすみれ色を。表地の焦茶色との配色が絶妙でしょ!細縞の倉渕紬に更紗模様の染め帯を合わせたコーディネートは、『徹子の部屋』にゲスト出演した際の装い。お気に入りの組み合わせです。帯のたれの部分には、私好みのターコイズブルーの凝った染めに。気軽なお出かけなら、山吹色の水玉のショルダーポーチでポップな味つけに。母の箪笥から掘り出してきた結城紬。寸法を仕立て直した際に、八掛を私のトレードカラーに替えました。型染めの帯や籠バッグを合わせた民芸テイストのシックな装いに、黄色の帯揚げを効かせて私らしい表情で着こなします。