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『きものSalon2018-19秋冬号』。その見どころや、企画・取材の舞台裏を、きものSalon編集長が語ります。今回は、髙梨沙羅さんの「ご褒美きもの」企画について。
『きものSalon2018-19秋冬号』の巻頭特集は「私だけのご褒美きもの」。人生のご褒美きもの、その代表格は成人式の振袖ですよね。かくいう私も、母と成人式の振袖を選びに行った数十年前の、初めて見る艶やかな布の世界は今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。
さて、特集の「人生に寄り添うご褒美きもの」コーナーでは、平昌五輪で銅メダルを獲得し、日本中に感動を与えてくれた髙梨沙羅さんに、とっておきの一枚を披露していただいています。
一流の現役スポーツ選手にとって、競技以外の時間を捻出するのはとても難しいこと。とあるルートから、“沙羅さんはきもの好き”という情報を入手していた私たちは、ある条件を提示して、何とか数時間いただくことに成功。事前取材で、思い切って買ってもらった大事な振袖であることを知り、似合いそうな髪飾りを京都で調達して撮影に臨みました。
撮影場所としてお借りしたのは明治記念館。お母さまと一緒に到着した愛らしく礼儀正しい小柄な女の子が、あの偉業を成し遂げているのかと、スタッフ一同、母、いや親戚の叔母のような心持ちに。
総絞りの振袖は世界的アスリートである彼女にふさわしく、虹のような絞りの配置が光のお守りのように見えて、「この振袖は沙羅さんに選ばれる運命にあったのだろうな」と勝手に感動してしまうのでした。
実際の成人式はシーズン中、卒業式の袴姿もひとり、とままならない中、撮影とはいえ美しい振袖姿をお母さまにじっくり見せてあげることができたと、嬉しそうな沙羅さん。
翌日からのハードなトレーニングに備え身体をリセット中だったため、こちらで勝手に用意したサンドイッチは沙羅さんではなく、我々の胃袋へ…。ストイックな姿勢にますますファン心に火が付きます。
この日は春の園遊会が行われる日。メダリストは当然招待されているわけで、撮影時と帯揚げだけ少し柔らかい色に変えて園遊会へ送り出してあげました。そう、ある条件とは園遊会のお仕度です。ニュース映像に映る沙羅さん、ひときわ可愛く、洗練されていませんでしたか?
(きものSalon編集長 古谷尚子)
『きものSalon 2018-19秋冬号』
〔主な内容〕
後藤久美子さんと、娘エレナ・アレジ・後藤さんが着る「母娘のきもの」
私だけのご褒美きもの 浅田真央さんにご褒美を!編集部がお誂え
林 真理子さん 鹿児島きもの旅
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