今月の番外編は、私が観光大使を務める福島県二本松市から、伝統の提灯祭りと、ビエンナーレを盛り上げるアートイベントの話題をお届けします。それぞれのシーンに合わせた、私のきもの暦をご覧ください。
お祭りには大胆柄をきりりと着こなして
毎年10月4日~6日の3日間は、日本三大提灯祭りのひとつである福島県二本松市の「提灯祭り」が開催されます。その伝統は300余年、七町七台の太鼓台に約300個ずつもの紅提灯が掛けられ町内を曳き回します。
太鼓台からは、口伝で伝承された笛と太鼓のお囃子が、時に勇壮に、時にしっとりと奏でられます。ローソクの光で灯された紅提灯で飾られた太鼓台が町内を曳かれていく様は、本当にダイナミックかつ幻想的。
二本松市長と一緒に記念撮影。提灯祭りの恒例行事、出発式にはきもの姿に法被を纏った小粋なスタイルで参画することが、観光大使である私のお役目。毎年どんなきものを選ぼうかと思いを巡らせますが、お祭りですから、ちょっと古風でいなせな雰囲気を出すことを心がけています。
今年は大胆な紗綾形くずしのきものに母の博多献上帯を合わせ、街着とは違う気っ風の良さを演出。長襦袢に合わせた紅絹(もみ)の色が、袂からほのかに薫るところがポイントです!
どこか大正ノスタルジックのような古典的かつ大胆な一枚。
提灯祭りの見どころは、7台の太鼓台が幻想的に浮かび上がるこの景色。