第9回
きもの道を求めてどこまでも
博多織・献上柄を訪ねて福岡へ
突然舞い込んだ、織りの産地取材のお話
『
きものSalon 2019春夏号』が皆さまのお手元に届き、現在編集部は次号に向けての準備中でございます。そんなある日、古谷編集長からご連絡が。
古谷編集長「博多織・献上柄について調べる福岡取材、A子とE子で行ってみる?」
なんと取材へ行くお話をいただいたのです。そう、憧れの産地取材でございます。全国各地の素晴らしい織や染めの技術を実際に見て取材ができたらと、常日頃そう思っておりました。
チャンスの神様には前髪しかないと聞いたことがあります。不安はありますが、後悔したくはございません。
「はい、行かせてください!」
わたくしE子同様、A子も即答。コンビ初の出張です。
編集部で企画書や日程表を作成する私たちを見て、先輩エディターMさんが、
M「よかったわね、勉強させてもらってくるのよ。本を読んで調べるのもいいけれど、現場が一番! とにかく足を運べるならどんどん行くべきよ」
はい、博多織を学び、みなさまにその素晴らしさを伝えるために尽力いたします!
それにしても、献上柄で思い出すのは伊達締めと半幅帯。とくに伊達締めに関しては先輩方が口を揃えて「伊達締めは博多織に限る」と仰います。どうしてなのでしょう。織は何も博多織だけではないはず……。
E子の私物、奥は博多織献上柄の半幅帯。生地に張りがあるので、結び終えてからでも自在に形が作れ、初心者の私でもそれらしく結ぶことができます。手前は伊達締め。どうして“博多織に限る”のでしょう。とにもかくにも現場、でございます。エアチケットも宿泊先も予約完了。
福岡まで、いざ参らん!