使用している浴衣は、秋月さんがプロデュースする「れん」の2019年新作。竪絽ゆかた 糸菊(反物価格)2万3000円/れん(renka) 銀細工帯留め/九九(銀細工小銀杏) 帯、帯締め/私物着崩れを防ぐ「補整」って?初めてでも簡単にできる方法をプロが伝授
そもそも浴衣が着崩れてしまうのは、人間の体の凸凹に合わせて生地が動いてしまうから。浴衣を体にぴったりと沿わせて着崩れを防ぐには、凸凹のない筒型、つまり「ずんどう」な体型になればよいのです。
「ずんどう」体型こそ、きもの美人への道
凹凸のある形の複雑なワイングラスよりも、茶筒のほうが包装しやすいことをイメージしてもらえれば、わかりやすいかと思います。
着付けの前に、体の凹凸を埋めてずんどう体型にすることを「補整」といいます。着崩れを防ぎ、美しい浴衣姿をキープするには、この「補整」が必須なのです。
アリとナシとで大違い!タオルを使った「補整」で着崩れを防ぐ方法
補整の方法は、体型によって変わります。基本的な考え方は、「ボリュームの足りない部分を埋め、ボリュームが多い部分を抑える」です。
難しいように聞こえるかもしれませんが、ご安心ください!初めてでも必ず簡単にできる補整の方法を、詳しくご紹介していきます。
1.ほっそりさんの補整
フェイスタオルで胸元&腰まわりにボリュームを足す
ほっそりしている方は、全体的にボリュームを適度に足すことで、美しい浴衣姿を作ることができます。簡単でおすすめなのは、薄手のフェイスタオル2枚を使うやり方です。
縦半分にし、V字に折ったフェイスタオルを胸元に置き、赤い点線で囲まれた部分を内側に折り込むことで、胸元と脇まわりのボリュームを足すことができる。【胸元の補整】
薄手のフェイスタオル1枚をV字に折って胸元に置くだけ
胸まわりのボリュームをプラスするには、薄手のフェイスタオル1枚を用意しましょう。
和装用インナーを着たら、フェイスタオルを縦半分にし、V字に折って胸元に置くだけ。上の写真で赤い点線で囲まれている、衿元の余った部分をインナーの内側に折り込むと、タオルが落ちずに固定され、折り込んだ分厚みも増えて補整につながります。
胸元の補整を行うことで浴衣の衿元がぴしっと決まり、だらしなく開いてしまうことを防ぎます。
【腰まわりの補整】
フェイスタオル1枚と腰ひもで、くびれの凸凹を埋める
フェイスタオルで腰まわりのくびれを補整する際に、腰ひもがあると腰に巻きつけやすい。ウエストやヒップの上のくびれも、フェイスタオル1枚で解決します。上の写真のように、フェイスタオルの両端を、長さの1/4目安で内側に折り、その上に腰ひもを置きます。
腰ひもをタオルで挟むように半分に折ったら、タオルをヒップの上のくびれに置き、腰ひもを使って体に固定します。
折ったフェイスタオルをヒップの上のくびれに当て、腰ひもを使って腰に固定する。補整が足りないようであれば、ご自分のくびれ具合に合わせて、タオルハンカチや別のフェイスタオルを折りたたみ、補整が足りない部分にさらに入れ込んでいきましょう。腰ひもに挟み込むようにすると、落ちません。
腰まわりの補整を行うことで、帯が下がってくることを防ぎます。
2.グラマーさんの補整
「和装ブラ」&タオルの補整ですっきりした浴衣姿に
上半身の着付けが美しく決まる、とファン多数。「Put on キモノブラ」7300円~/たかはしきもの工房 電話0120-358-232胸まわりのボリュームが豊かな方は、ボリュームを抑えてくれる「和装ブラ」を使うと、簡単にすっきりとした着姿になることができます。
ウエストや腰がくびれている場合は、ほっそりさんの補整と同様に、フェイスタオルと腰ひもを使って補整するのが簡単です。
●次回は「誰でも15分でできる浴衣の着付け」をお届けします。配信日は2019年7月4日予定です。