専門店に聞きました!きものコーディネートのコツとTPO 第6回(全8回) 『きものSalon』本誌が頼りにする専門店に聞くコーディネート企画。今回のテーマは「ハレとシャレ」。現代のフォーマルシーンに提案したい「ハレ」の装いと、きものファッショニスタになれる「シャレ」。さてその極意とは?
前回の記事はこちら>> 江戸期創業の老舗が提案する逸品
「和とわ 総本店」
〔ここがポイント〕
臆せずに着ること。そこに新たな気づきが生まれます
「きものはファッションですから、あまり堅苦しく考えず気軽に着ていただきたいです。ハレもシャレも、着ると自分が楽しくなるきものを選ぶことが一番。いつもと違った気分の中で、仕草や立ち居振る舞いなどに、新たな気づきが生まれるのが魅力です。それは女性だけでなく一緒にいる男性にもいえることです。だんだん着慣れてくると、希少な素材や手仕事の工芸的な美しさに出合って魅了されていく奥深さこそきものの魅力です」(九代目 髙橋市郎兵衛さん)
「和とわ 総本店」の提案
当代で九代目という一関の老舗が和のある豊かな暮らしを永遠にと「和とわ」と名を改め、カフェやスタジオを併設。悉皆(しっかい)、レンタル、和の習い事、写真撮影に至るまで網羅する東北を代表する総合専門店となりました。
各地の希少な伝統工芸品や美術館級の色留袖に見とれてしまいます。その一方で入門編の求めやすいきものも揃うという対応力。
ハレきもので提案するのは、現代的なライムイエローの「きれい色の色留袖」。裾模様のドレスのように現代感覚の着こなしを。
シャレきものは山下八百子さんの黄八丈に南部菱刺しという憧れの洒落者スタイル。「和とわ」を目指して陸奥の旅に出かけたくなります。
Information
和とわ 総本店
岩手県一関市田村町1-25
- ●駐車場26台 カフェtoito(i トワトワ、スタジオフォトジュール)併設
撮影/西山 航、伏見早織、久保田彩子(本誌) 着付け/高橋惠子 園田美保子 伊藤和子 構成・文/古谷尚子(本誌)
『きものSalon』2019-20秋冬号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。