第20回
直撃!“10問10答”
きもの上級者に素朴なギモンをぶつけてみました
~ベテランきもの編集ライター両角明美さん編~
両角明美(もろずみ・あけみ)さん早いもので、この「
イチから始めるきもの道」も今回で20回目を迎えることができました。これも、ひとえに快く取材に応じてくださった皆さま、そしていつも本連載を読んでくださる皆さまのおかげです。本当にありがとうございます!わたくしA子、万感の想いであります……!
そんな記念すべき今回は、「直撃!10問10答」の第二弾をお届け!登場いただくのは、『きものSalon』本誌でもおなじみ、ベテランきもの編集ライターの両角明美さんです。
チャーミングなキャラクターで取材先の方々をいつも笑顔にしている両角さんは、深い知識と経験、数多くの取材を通してできた幅広い人脈を持つスゴイ方。実は、編集部ではE子とA子の“教育係”として、いつも優しく(時に厳しく!)指導してくださっています。
「答えられないことなんてないんじゃないかしら?」と思うほど、どんな質問にも答えてくれる両角さんの、きものにまつわるあれこれをさっそく聞いちゃいましょう!
質問1
きものを着始めたのはいつ頃ですか?またそのきっかけは?答え:自分できちんと着るようになったのは20代半ば頃だったと思います「祖母も母もきものが大好きな家だったので、私も物心つく頃には自然ときものに親しんでいました。中学生の頃にショーウインドウで一目ぼれした付け下げを買ってもらったり、成人式では振袖を仕立ててもらったりと、“きもの道”としては恵まれた環境だったかもしれません。
一方、私は大人になるにつれて海外への憧れが大きくなったこともあって、きものへの興味が薄れていってしまったんです。それこそきものを着るのはお正月だけ、という年が何年も続きました。
そうして20代半ばに差し掛かった頃、ファッション業界誌の仕事で呉服屋さんに配布するきものの冊子を作ることに。そこで大量の博多織と佐賀錦に触れたのですが、そのバリエーションの豊かさに心を奪われてしまって、「きものって洋服よりも面白いかも!」と思い始めました。
それと同じ頃、友人の結婚式に出席する機会があったのですが、そこに母譲りのきものを着て行ってみたんです。そしたらもう大絶賛!改めてきものを着たいと思うようになりました」