第28回
達人のアイデアがあれば、きものはもっと楽しくなる!02
きものSalonが信頼を寄せる専門店5人の方々に聞く、きもので装う日の便利なアイテムやアイデア。2日目の達人は、京都の「今小路 あま宮」を営む小宮たつみさんです。(
1日目の記事はこちら>>)
お手入れグッズにこだわれば、面倒なお手入れも楽しいひと時に
【今小路 あま宮/小宮たつみさんのおすすめアイテム】小宮たつみさん(以下、敬称略)「お手入れには内藤商店のブラシを使っています。半衿や足袋などは洗濯機に入れる前に、ぬるま湯と石鹸、そしてこのブラシを使って、気になる部分の汚れを落とします。ひと手間を加えるだけで、次に使用するときの美しさが変わるんですよ」
小宮さんのお気に入りは、ホウキやたわしなど身の回りの掃除用品を販売する京都の内藤商店のブラシ。写真右側の茶色のブラシ「たたき刷毛」絹用(1300円)は半衿に、白い木綿用刷毛(1200円)は足袋裏のお手入れに愛用/内藤商店 そして外出先でも何かと重宝しているというミニクリップ。白いシンプルなデザインがおしゃれです/今小路 あま宮真っ白な半衿や足袋は、清らかで美しい反面、汚れがとても気になります。半衿にうっすらと付着した汚れや、足袋の裏側に気持ちを注ぐこと、そのひと手間を惜しむか惜しまないか……。そこにきものの達人のこだわりがあるように思いました。こんなにも素敵なブラシなら、お手入れの時間さえも楽しむことができそうです。
小宮「それと、何かと便利なのが着付け用のミニクリップ。急に雨が降ってきた時などは、裾をまくって帯に留めることもできますし、袖を軽くつまむとタスキがわりにも。帯のお太鼓裏の胴巻部分に留めておくと、緩み防止にもなりますよ」
しっかり締めたつもりでも緩んでしまったり、たれが左右対称になっていなかったり。ここにクリップがあったらつまめたのに、と何度も思ったことがございます!
そして季節を問わずに小宮さんが愛用しているのが、シルクの大判ショールです。
小宮「外出では常に羽織を着用しますので、羽織代わりというよりも、季節を問わずヤケ防止や膝掛けとして室内外問わず使用しています。夏場のエアコンで冷えた新幹線や車内、劇場などでも便利ですよ。薄手で軽く、小さくしまうことができ、荷物にならないのが気に入っています」
インドネシアの最高品質の絹を使用し、伝統的なバティックをモダンにアレンジしている「BIN house」のショール。きものとの相性もよく、小宮さんも何枚かお持ちで、コーディネートを楽しんでいるそうです。シルク100%のストール14万3000円/(株)菊池(BIN house Japan)小宮さんはふわりと軽やかなショールを、ファッションとしてだけでなく機能的にも便利なアイテムとしてお使いのようです。使わないときはコンパクトにたためるというのも嬉しいですよね。
For きものラバーズ
怖がらなくて大丈夫。皆さんはすでにTPOをご存知ですから初めてきものを購入される際は、きものでどこへ出かけたく、何をしたいのかをぜひ明確にしてから呉服屋さんへお出かけください。もし、勧められたものが思っているものと違うなと少しでも感じたなら、どうぞ断ってくださいね。
そして諦めずに、根気よく感覚の合う呉服屋さんを探していただきたいなと思います。
きものはお洋服と同じ“着るもの”です。特別なルールはなく、お洋服と同じようにTPOがあるだけ。慣れれば自然とわかってくると思います。だって、皆さんはお洋服でもしっかりとTPOをわきまえて、素敵な着こなしをされていますから。何も心配ございませんよ。(「今小路 あま宮」小宮たつみさん)
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皆さまとまた好きなきもので集える日を願ってインスタグラム投稿キャンペーンを企画しました。いまこの時期に楽しめる和の事、きものまわりのアイデア、こんなことやってみました、など
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構成・文/笹本絵里 中島敦子 ※この連載で取り上げて欲しい、皆さんの「いまさら聞けない」きものの基本&疑問をぜひ お聞かせください! 件名「イチから始めるきもの道」と明記し、メールにてお寄せください。 E-mail:k-salon@sekaibunka.co.jp