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きものの文様【青海波(せいがいは)】名前の由来は雅楽の装束。水面の波頭を表現した文様

2020.06.26

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きものの文様 きものに施された美しい「文様」。そこからは、季節の移ろいを敏感に取り入れてきた日本人の感性や、古来の社会のしきたりを読み解くことができます。夏の文様を中心に、通年楽しめるものや格の高い文様まで、きもの好きなら一度は見たことのある文様のいわれやコーディネート例を、短期集中連載で毎日お届けします。記事一覧はこちら

今日の文様26
青海波(せいがいは)




水面に見える波頭を幾何学的にとらえて文様化した青海波は、古くから用いられてきた文様のひとつです。


雅楽『青海波』の装束に用いられていたことから、この名がついたとされています。『源氏物語』の紅葉賀(もみじのが)の帖にも、源氏が「青海波」を舞う情景が描かれています。

江戸時代の中期になって、青海勘七(せいかいかんしち)という塗師(ぬし)が特殊な刷毛で青海波を巧みに描いたことから、この文様が広がりました。

青海波文(せいがいはもん)




青海波は日本だけでなく、エジプトやペルシャをはじめ、世界各地に見られる文様です。同心円を互い違いに重ね、同心円の一部が扇状に重なり合った幾何文様の一種でもあります。古くは人物埴輪の衣装、陶器や蒔絵、舞楽の衣装、能装束、小袖にも用いられました。



青海波の文様には基本的なもの以外に、写真のように松竹梅で青海波を形づくったものなど、バリエーションは豊富です。

破れ青海波(やぶれせいがいは)




青海波が全面に敷き詰められているのではなく、ところどころ模様が途切れて、破れ文様になっているものをいいます。写真は長襦袢の文様です。

【向く季節】
通年


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きものの文様

今回ご紹介した文様を含め、300以上もの文様を掲載。文様の歴史や意味が豊富な写真によってよくわかり、体系的に勉強することができます。きものを着る場合判断に迷う格と季節が表示され、こんな場所にお出かけできます、とのコーディネート例も紹介しています。見ているだけで楽しく役に立つ1冊。
書籍きものの文様
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