ドラマ、映画、舞台とジャンルを問わず幅広く活躍し、どんなキャラクターも確固たる表現力で演じる実力派の一人、田中麗奈さん。俳優として活躍する一方、舞台演出も手がける福士誠治さんによる新作『おっかちゃん劇場』が本多劇場にて上演決定! 長崎を舞台に、認知症の母と年齢の離れた姉妹の物語を描く本作で田中麗奈さんが演じるのは、食堂を営む堂崎家の長女・好香役。好香は、母が認知症になって以来、堂崎家を支えようと一人でふんばるしっかり者。でもそれは、ただ長女としての役割を果たそうと頑張っているだけ。本当は泣き虫なのに。そんな堂崎家である日、急に母が誰かと話し始め……。母を通して姉妹が自分を見つめ直します。
——田中さんの出演は、福士さんたっての希望だったそうですね。「福士くんとは、ドラマ『ぬけまいる〜女三人伊勢参り〜』で共演させていただいているんですけど、そのときにはもうお話を聞いていて。麗奈ちゃんでやりたいんだということと、本多劇場でできたらうれしいんだっていうことと。それで、形にして改めてオファーするからよろしくね、って言ってくださっていたんです」
——『ぬけまいる〜』ということは、2018年。さすがに脚本はまだできていませんよね?「最初にお話をお聞きしてから数か月後くらいに、企画書なるものを福士くんに渡されて。そのときはざっくりとした設定みたいなものだけだったんですけど、福士くんとは役者仲間としておつきあいがあって、お声をかけていただいたのもうれしいですし、そう言っていただけるなら頑張りますっていうことで、やらせていただくことになったんです。どんなお話になるのかわからない中、ドキドキしていて。でも、とっても温かくて前向きなお話ですし、ほろりとしてしまうような、とてもいいお話でうれしかったですね」