動物たちと楽しく暮らす「犬+α」の豊かな生活 第7回(全10回) 動物たちの守護神・野村獣医科Vセンターの院長、野村潤一郎さんのもとに飼い主からこんな話が。犬の飼い主から「うちの子が私から離れず出かけることもできません」。猫の飼い主から「この子は私のことを本当に愛しているのでしょうか?」。つまり、犬の飼い主は犬らしさに疲れ気味で、猫の飼い主はペットに犬らしさを求めている、と野村先生。では、どうすれば? 犬+α、猫+αの動物ライフは「飼い主と動物たちの精神のバランスが取れた豊かな世界」と野村先生はいいます。動物一家の楽しい暮らしを紹介します。
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異なる動物たちが一緒に暮らすペットライフは「ほのぼの」の連続です。飼い主さん本人が撮影した写真と共に、動物一家の楽しさを語っていただきました。
猫と鳥が仲よく。保護犬のトイプードルと仔猫が教えてくれた
異なる動物どうしの心の交流
和田さんは実は野村獣医科Vセンターのドクター。4歳の時に蚕と「運命的な出会い」をし、人が世話をしないと死ぬ生きものがいるということに衝撃を受けて以来、動物一直線人生。
和田むつみさん【家族構成】1人+犬2匹(グレートデーン、トイプードル)+猫2匹(ミックス)+フェレット1匹+チンチラ1匹+鳥1羽(ヨウム)+トカゲ6匹(グリーンイグアナほか)+カメ4匹(インドホシガメほか)+魚(プロトプテルス・ドロイ)+いろいろこの飼育動物の多彩さはさすがとしかいいようがありませんが、ここに至る忘れられない出来事があります。大学時代に飼いはじめた保護犬のトイプードルと生後間もなく拾われた仔猫“ゆめじ”との出会いです。
猫の“ゆめじ”も16歳。「かわいそうな経歴のプードルで、何をしても私を飼い主として認めてくれないところがあったんです。ところが仔猫を見せた瞬間にとても喜んで、よちよち歩きの仔猫を1日中抱っこして舐めている。衝撃的でした」
おやつタイム。これだけの動物を飼うにあたり、いつも最初に考えるのはその子の寿命と経済。
「ヨウムは寿命が長く50年くらい生きる。20歳の時、今買わなければいつ買うんだと思ってバイトして買いました。犬が骨折したら50万円。覚悟と用意が必要です」
そのヨウムの“ダイモン”とも既に20年。
同居20年のヨウム。「雛から育てた鳥は人を家族と思う。1人でいると犬と同じくらいの寂しさを感じるんじゃないでしょうか。暇だと自傷行為をする鳥なのですが、周りに猫やトカゲとかがいるから留守番が長くても平気なんだと思います」
〔特集〕動物たちと楽しく暮らす「犬+α」の豊かな生活(全10回)
監修/野村潤一郎(野村獣医科Vセンター院長) 構成・文/三宅 暁(編輯舎)
『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。