ミュージカル界の巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作とも言われる『リトル・ナイト・ミュージック』に、ウエンツ瑛士さんが出演します。イングマール・ベルイマン監督の映画『夏の夜は三たび微笑む』(1955年製作)に着想を得た、洒落た大人のミュージカル・ラブ・コメディで、これまでに錚々たる女優陣が主演を務め、多くの賞にも輝いてきました。物語の舞台は19世紀末のスウェーデン。さて、ウエンツさんの役柄は……?
――女優と、その元恋人の弁護士と、今の愛人である伯爵の三角関係を軸に、3つの家の男女の愛の行方を描いた本作品。最初に台本を読んだ時の印象は、どんなものだったのでしょう?
「素直な面白さとはちょっと違う、不思議な面白さがあって、あっという間に読み終えました。話の中身自体は結構ドロドロしていて、見方によっては重たい内容なんですが、書かれている台詞の一つひとつが美しくて、しかもちゃんとユーモアがある。実際の舞台では、それが素敵なメロディに乗って展開していくので、きっとさらにあっという間に思えるんでしょうね。美しいものに包まれていると、重たい話も心にスッと入っていくんだなあと実感しています」