2018年は、ナビケーターとして参加した作品も含めて映画6本が公開に。ドラマ『コンフィデンスマンJP』にも出演するなど大活躍!演じ分けは意識せずに1人で2つのキャラクターを演じる
芥川賞作家・柴崎友香さんの恋愛小説『寝ても覚めても』を原作に、同じ顔をした2人の男性と、その間で揺れ動く女性の8年間を描いた映画『寝ても覚めても』。本作で、ミステリアスな自由人・麦(ばく)と実直なサラリーマン・亮平を演じたのは東出昌大さん。初の1人2役への挑戦となりました。
「役柄によってテンション、話し方、しぐさ……。すべてを変えるという技術的なアプローチがすごく求められますし、それが成功したときに新しいことに挑戦した結果が残るのかなと思っていたんですけれども、濱口(竜介)監督独特の手法があって。ほかの現場では恐らくしない演技方法への挑戦がたくさんあったんです。その一つに、それぞれが発するセリフが東出という楽器から声として出た瞬間に別の人物としてちゃんと聞こえるようになっているから、演じ分けは意識しないでください、という演出があって。そのとおり、演出に則って演じました。だから、作品を観たときに、こういうふうになっていたのかって発見もありましたし、1人2役を濱口監督のもとで演じるとこうなるんだという答えみたいなものを一つ、見た気はしました」