隅々まで神経の行き届いた芝居で観る人を惹きつける門脇 麦さん。今年1月クールのドラマ『トドメの接吻』でも、その演技が話題に。 門脇 麦さん演じる吉積めぐみを通じて描かれる若松プロダクション
1963年にピンク映画『甘い罠』でデビューし、65年には『壁の中の秘事』がベルリン国際映画祭正式上映作品として出品された若松孝二監督。商業映画に軸足を移して以降も、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』でベルリン国際映画祭最優秀アジア映画賞と国際芸術映画評論連盟賞、『キャタピラー』で主演の寺島しのぶさんがベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞するなど、世界的に注目され評価された若松監督の死去から6年。若松プロダクションの映画製作再始動第1弾となる映画『止められるか、俺たちを』が完成しました。
メガホンを取ったのは、若松プロダクション出身の白石和彌監督。自ら「映画を武器に戦ってきた若松さんの声をもう一度聞きたい」と企画した本作は、1969年に21歳で助監督となった吉積めぐみさんの目を通して当時の若松監督や若松プロダクション、そこで出会った人々が描かれます。主役の吉積めぐみ役には、白石監督が門脇 麦さんを熱望。これまで映画『サニー/32』など白石監督作に出演していた門脇さんは、オファーを受けて「うしれかったです」といいます。