映画『デイアンドナイト』で、葛藤する主人公・明石幸次を演じた阿部進之介さん。物語が進むにつれ、変化していく顔つきに注目を。「そのうち2人で映画を作れたらいいね」から作品作りがスタート
「愛する家族のいのちが奪われたとしたら、あなたなら、どうするだろうか」。そんな言葉を投げかける映画『デイアンドナイト』。自身が信じる正義を貫こうとしたことで追い込まれて自殺に至った父親の復讐に駆られていく男、児童養護施設で父親同然に養う孤児たちのためなら犯罪も厭わない男、家族の愛を知らない少女……。彼らが軸となり、「人間の善と悪」をテーマに物語を紡いでいきます。俳優・山田孝之さんがプロデューサーを務めたことでも注目される本作。主演の阿部進之介さんも、山田さんとともに企画段階から作品に携わってきました。
藤井道人監督との「そのうち2人で映画を作れたらいいね」をきっかけに、「お互いをよく知ろうというところから始めました」と阿部さん。10代の頃のこと、あまり人に話さない恥ずかしい話、コンプレックス。そういったことを話し、「そこからにじみ出てきたもの……僕の人間的な二面性だったり、10代に感じていた焦燥感だったり葛藤だったり、そういうものと、藤井くんがもともと考えていただろう“善悪”っていうものが合わさって、だんだんと形になっていったという感じでした」。