素直で温かみのある歌声と優れた表現力、端正なルックスで注目を集めている。フランスが誇る世界的ファッションデザイナー、イヴ・サンローラン。その半生を描く新作ミュージカル『イヴ・サンローラン』で、海宝直人さんが東山義久さんとのWキャストで主演を務めます。
“モードの帝王”と呼ばれた天才デザイナーの光と影をどう表現していくのか? 自身初のソロアルバムのリリースも控え、さらなる飛躍が期待される30歳にご注目を!
――本作品は、日本で新たにつくられるオリジナルミュージカルなのですね。
「完全にオリジナルです。イヴ・サンローランの映画は、ドキュメンタリーを含めて何本かあるんですが、ミュージカルがつくられるのは、これが世界初だそうです。新作を一からつくっていくこと自体、なかなか経験できないことなので、参加できて嬉しいです。
作・演出の荻田浩一さんはもちろん、全身全霊で衣装デザインに取り組まれている朝月真次郎さん、パリまで行って曲を書かれた音楽の斉藤恒芳さん……それぞれのクリエイターの皆さんの作品にかける熱い思いを感じています」
――最初に企画を聞いた際に、いちばん惹かれたポイントはどこだったのでしょう?
「いったいどういう作品になるんだろう?というところですね。話を聞いた時は正直、イヴ・サンローランでミュージカル!?という感じで、まったく想像がつかなくて。
イヴを、東山(義久)さんとWキャストで演じる点にも興味を持ちました。今までやってきた役柄も、それぞれの個性も持ち味もずいぶん違う2人なので」
――イヴ・サンローランに対しては、どんなイメージをお持ちでしたか?
「僕には縁のない、いわゆるハイブランドというイメージです。せっかくなので、これを機に何か買いたいと思ってはいるんですけれど(笑)。
出演が決まってからは、イヴ・サンローランの映画を観たり、パリに行った際にイヴ・サンローラン美術館に行ったりしました。美術館ではイヴが採寸している映像も見ることができて、映画と同様、すごく繊細でアーティスティックな人という印象を受けました。
きっとパートナーのピエール・ベルジェさんが、公私にわたってそういう部分を支えていたんだろうなと思います。周りの人に支えられることで、自分の才能を表現できたんだろうなと」