2013年、2017年に続いて、ロミオ役を演じる古川雄大さん。争いを好まず、ピュアでまっすぐなロミオとして舞台上で躍動していた。王子様の王道を行くロミオをどれだけナチュラルに演じられるか
ウィリアム・シェイクスピアによる不朽の名作『ロミオとジュリエット』。代々続く家同士の憎しみ合いによって、愛を誓ったロミオとジュリエットがやがて揃って自ら命を絶つ悲劇はあまりに有名です。その『ロミオとジュリエット』のミュージカルが日本オリジナルバージョンとして初めて上演されたのは2011年。翌々年の2013年には再演され、さらに2017年には新演出版が上演されました。そして2019年、新演出版のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を再演。古川雄大さんが主演を務めました。
3度目のロミオ役を演じる今回は、これまで以上に難しさを感じているという古川さん。それは、潤色・演出の小池修一郎さんが作品のテーマをより深めることを目指し、その中で古川さんも「ロミオはどうあるべきなのか、(小池先生の)思いを汲んで考えました」。結果、「意識するところがすごく増えました」。
「若さを出しながら、あの王道の王子様みたいなロミオを、どれだけナチュラルに演じられるか。なかなか使わない声を使ってみても、これで合ってるのかなって思ったり。すごく格好いい設定の役だとか、ある程度演技を全体的に見せなきゃいけないとか、いろいろ考えるとすごく難しいなと思いました」