日本人の父とスペイン人の母を持ち、身長は190㎝。舞台のみならず映像作品でも活躍している。1972年にブロードウェイで初演され、2013年にアクロバットを取り入れた新演出で甦り、トニー賞4部門に輝いた傑作ミュージカル『ピピン』の日本キャスト版に、城田 優さんが出演します。旅芸人の一座が演じる若き王子ピピンの物語を通して、見えてくるものは……? ピピン役の城田さんの胸中に迫りました。
――2014年にブロードウェイで『ピピン』をご覧になっていたという城田さん。今回のオファーを聞いたときは、どう思われましたか?「あの『ピピン』か!と思いました。手に汗握るようなアクロバットの大技が出てきたり、ボブ・フォッシーの振付を踏襲したダンスに、登場する濃いキャラクターたちの不思議でコミカルなやりとり、50年くらい前につくられた作品にもかかわらず、まったく色褪せていない音楽と物語……魅力的で印象に残るところが本当にたくさんあって」
――ではオファーに即、快諾を?「いえ、僕はミュージカルは年に1本から2本と決めてやっているので、作品選びに対しては慎重になるというか、公演時期や自分がその作品の前後にやる役とのバランス……いろいろ考えてから決めています。魅力を感じるからこそ熟考する。『ピピン』に関しては、さっきお話ししたようなことと、これまで僕がやっていないジャンルのものであったこと、自分が現地で観て“すごいな!”と思ったブロードウェイのプロダクションがそのまんまやってきて、その演出が受けられるところに惹かれました。言ってみれば、日本にいながらブロードウェイバージョンの『ピピン』がやれるので。あとはやっぱり物語ですね」