出演にあたり、「自分の人生を振り返りつつ、一人の息子の母としてどういう感情が投影できるのか、楽しみ」と語った寺島しのぶさん。多面性が表現できる脚本、難しい脚本は演じたくなる
母と娘の関係を軸に人間の情念をえぐり取るように描く、湊 かなえさんによる小説『ポイズンドーター・ホーリーマザー』がWOWOWで連続ドラマ化決定! 第155回直木賞の候補にもなった6編からなる短編集を全6話に。第1話「ポインズンドーター」、第2話「ホーリーマザー」で、過干渉な母・佳香役を演じる寺島しのぶさんに、ドラマや役柄について伺いました。
自身を「脚本を読んで、出演を決めるタイプ」だという寺島さん。今回の脚本も、「面白かったし、演じ方が難しいなと思ったんですよね」と話します。さらに、「難しいだろうなと思わされる台本はすごく好き」とも。
「片方が悪で勧善懲悪みたいなお話ではないし、結論がはっきり出ないものだったので、いかようにもできるのかなと思ったんです。“この役は、こういうふうに演じればいいのかな”というものがあまり見えず、多面性が表現できる脚本だと、やりたくなります」
撮影に入ってからは、「1シーン、1シーン、監督やスタッフみんなで、これはこういう感じでいこうかっていちいち話し合いながら撮っていき、みんなで作り上げていく感じが楽しかったですね」といい、「ディスカッションできるスタッフに恵まれて、ありがたいと思いました」。