撮影時、「音楽のマジックがないと緊張しちゃう!」と自身のスマートフォンで音楽を流していた今井さん。変わらぬ笑顔が本当にキュート。今年デビュー35周年の今井美樹さんが、アルバム『Classic Ivory 35th Anniversary ORCHESTRAL BEST』をリリース。自身の代表曲をオーケストラアレンジで届ける、スペシャルなセルフカバーです。収録曲は「PRIDE」「PIECE OF MY WISH」など全10曲。アルバムに込めた思いなどを、ロンドンから一時帰国中の今井さんに伺いました。
――2020年11月11日にリリースされたニューアルバム、とても素敵です。今井さんの澄んだ歌声がオーケストラサウンドに非常にマッチしていて。「ありがとうございます。歌っている自分自身も含めて、楽曲をアップデートしたかったんです。もちろんオリジナルにはオリジナルの力があって、聴いただけで心のスイッチが入るのは絶対にオリジナルだと思っています。ただ、リリースした当時の若さやサウンドが表現されているオリジナルを、それぞれに時と経験を重ねていらした皆さんに今そのまま届けても、フィットしない気がして。同じ時代を生き、自分史を積み重ねてきた皆さんにこれからも聴いていただけるように、豊潤でドラマチックで、優しさや温かさもすべて内包しているようなオーケストラアレンジで、もう一度レコーディングしたいと思ったんです」
――時代を彩った名曲たちの世界観がより広がって、また新たな魅力を放っていますね。「嬉しいです。私は自分の楽曲が“人生のサウンドトラック”になったらいいなと思っているんです。聴いてくださるそれぞれの方の人生の、さまざまなシーンに寄り添えるような音楽になれたらなと。たとえば映画音楽でも、一つのテーマ曲が主人公の気持ちや場面の変化に合わせて、いろいろな表情にアレンジされたりするじゃないですか。オリジナル曲と今回のアルバムの曲の関係も、そういうふうに捉えていただくといいかもしれません」