今こそリップメイクで心にも彩りを 第2回(全10回) 当たり前のように私たちの傍にあったリップスティックを塗るという行為。外出するから、マスクを外すから、ではなく心に彩りをもたらすリップメイクの高揚感を思い出しませんか。
前回の記事はこちら>> 話題の女性(ひと)のリップメイク競演
イモトアヤコさん、あなたにとって口紅とは何ですか?
Tシャツ1万4300円/プレインレス、パンツ3万4100円/プレインピープル(ともにプレインピープル青山) ネックレス3万800円/ハルポ(パサンド バイ ヌキテパ)「私にとって口紅は、じつは、最もハードルの低い化粧品。口紅さえ塗っていれば、メイク感を楽しめるから」── イモトさんメイクアップ アーティスト吉川康雄さんが選んでくださったのは、今までつけたことのない色。メイク中にも、次第にテンションが高まっていくのを感じていたのですが、撮影中に写真を見たとき、自画自賛ながら、初めて「艶(あで)やか!」と感じました(笑)。
洋服はナチュラルでカジュアルで、普段の私の延長線上にあるものだったのだけれど、いつもとまるで違う自分に見えて......。リップひとつで表情や印象がこんなにも変わるのだと、改めて思いました。
ちなみに、こんなに「笑っていない」私も初めて。力を抜くのは難しいけれど、今日は自然と力が抜けたみたいで、それも新鮮でしたね。
黒でシックにまとめてこの色を合わせるのもいいけれど、あえて、私がいつも着ているTシャツとパンツに合わせるのも格好いい気がして、この夏、挑戦してみたいと思います。
「唇は、顔の中で唯一の赤い部位。女性の華やかさ、明るさ、セクシーさ、生き生き感、すべてが“唇”にあるんです」── メイクアップアーティスト 吉川康雄さん職業柄、カメラの前でマスクを取ることも多いので、このような状況になってからも、皆さんに比べたら、口紅との距離が空くことはなかった気がします。
あまりメイクをしない私にとって口紅は、じつは、最もハードルの低い化粧品なんです。
アイシャドウやアイライン、マスカラに比べると簡単だし、口紅さえ塗っていれば、メイク感を楽しめるから。
今は外食もままならないけれど、食事のときに少し外したマスクからちらりと見える口紅を楽しみたいと思うので、できるだけ肌に触れる面が濃い色のマスクを選んで、なるべく塗るようにしています。
私にとって口紅は、プレゼントにしやすいものでもあります。普段着ている洋服や、女性像を思い描きながら、一本を選ぶのが楽しくて。
以前、ある女性に「口紅も嬉しいけれど、自分のことを考えてくれた時間が嬉しい」といわれ、より嬉しく思いました。
そう思うと、口紅は「その人」が表れるものといえるのかもしれませんね。
〔使用リップ〕
清潔感とセクシーさが漂うブラウンボルドーモイスチャーリップスティック グロウ04 3960円/UNMIX「イモトさんのどこかワイルドな部分を引き出したいと、この色を選びました」(吉川さん)。濃い色ながら、シャンパンゴールドの煌めきと唇が透けるシアー感で自然な血色を演出し、セクシーな表情に。
タレント イモトアヤコさん『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)、『イモトアヤコのすっぴんしゃん』(TBSラジオ)などにレギュラー出演するほか、俳優としても活躍。雑誌『CREA』の連載をまとめた近著『棚からつぶ貝』(文藝春秋刊)も好評。
メイクアップアーティスト 吉川康雄さん東京で活動後、1995年に渡米。各国のモード誌のカバーを含むファッション撮影、広告、コレクション、セレブリティのポートレートなど幅広く活躍。2021年春、自身のメイクブランド「UNMIX(アンミックス)」がデビュー。
〔特集〕今こそリップメイクで心にも彩りを(全10回)
表示価格はすべて税込みです。
撮影/五十嵐隆裕〈SIGNO〉(人物)、渡邉宏基(静物) ヘア/芝田貴之〈SIGNO〉 メイク/吉川康雄 スタイリング/馬場郁雄 ネイル/齊藤曜子、松本倫子〈ともにnadine〉 取材・文/松本千登世
『家庭画報』2021年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。