美肌を保つために一番大切なことは「紫外線(UV)対策」と言っても過言ではありません。夏に気をつけたいUVケアの基本から、プロが実践している紫外線対策について紹介します。
1.肌の老化を進ませる「光」を、日焼け止めでしっかりと阻止
10年20年後の肌老化に備えるために、「日焼け止めは、365日、家で過ごす日も、必ず使いましょう」と、石井クリニック院長の今野みどり先生はいいます。近年は、紫外線ばかりでなく、太陽光に含まれる近赤外線や、可視光線のブルーライトの肌への影響も明らかに。それらの光を無防備に浴びることで進行する老化を「光老化(ひかりろうか)」といい、それを防ぐ最善策が日焼け止めなのです。
詳しく読む>>2.マスクによる紫外線カットを期待してはいけない
マスクで覆われていない部分だけが日焼けする“マスク焼け”なる言葉も見聞きしますが、「そもそも、マスクが紫外線をカットしてくれると期待してはいけません」と美容皮膚科医の小柳衣吏子先生はいいます。クリニックで調べたところ、朝、しっかりと塗ったはずの日焼け止めも、4〜5時間後、マスクの中で蒸れるなどして、擦れる部分ではすっかり落ちてしまっていたそう。光老化を阻止せぬ限り、どんなにスキンケアをしても、美肌は遠のいてしまいます。日焼け止めは、まめに塗り直すのが得策です。
詳しく読む>>3.朝の活動前に日焼け止めを塗る
FTC FFクリーム クリスタリュクス SPF50 PA++++ 30g 4950円/FTC誰もが憧れる美肌の持ち主、君島十和子さんも365日、徹底した紫外線ケアを実践。「年齢のわりにシミやシワが少ないのは紫外線ケアを続けてきたから」といいます。朝の洗顔・スキンケアの後に防御効果の高いUVクリームを使用し、必ず日焼け止めを塗ってから窓を開けるようにするという徹底ぶり。「耳の後ろとうなじも忘れずに。紫外線の影響を受けやすく、他の人の目につくところです」(君島さん)。
詳しく読む>>4.SPFとPAの違いを知る
SPFとPAの違いをおさらいしましょう。SPFは紫外線B波(UVB)、PAは紫外線A波(UVA)を防御する強さのこと。以前は、UVB防御力のSPFしか表示されていなかったのですが、これはUVBがUVAの600~1000倍も強く、日焼けの要因も約7~8割までがUVBの影響だったことによります。しかし、研究の進展によって、深いシワやたるみをじわじわと進行させる主役はUVAだとわかり、現在はPAも併記されるようになりました。UVAは窓ガラスなどを通り抜けるので、室内でも油断は禁物です。
詳しく読む>>5.よくある日焼け止めの「3大誤解」
最後に、よくある日焼け止めの「3大誤解」を美容ジャーナリスト近藤須雅子さんの記事から紹介します。
・使用量が足りないと表示どおりの効果は得られないSPFやPAの値は1cm
2につき2mgを塗った状態で計測されたものなので、使用量が足りないと表示どおりの効果は得られません。目安は、顔だけで真珠2個分。首や手には別途に追加しましょう。
・のばすというより、のせる感覚でていねいにのばしたあげく、いちばん焼けたくない頬は薄くのばしてしまい、多くの量が生え際に溜まっていることがあります。のばすというより、のせる感覚を目指しましょう。
・SPF20+SPF30=50になる!は間違いですSPF20のUV下地にSPF30のファンデを重ねるのは効果的ですが、SPF20とSPF30でSPF50になるわけではありません。
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