骨折を起こし、寝たきりの原因にもなりうる骨粗しょう症は閉経前後からリスクが高まります。女性ホルモンと骨の関係、骨量を減らさない生活について知っておきましょう。
〔解説してくださるかた〕能瀬さやか(のせ・さやか)先生東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科。2003年北里大学医学部卒業後、同愛記念病院で研修、2006年に東京大学医学部産婦人科学教室に入局。同大学医学部附属病院・女性診療科・産科、実家である八戸クリニック産婦人科、国立スポーツ科学センターメディカルセンターなどに勤務。2017年から現職となり、女性アスリート外来を開設。日本産科婦人科学会専門医。体を支え、血液を作り、カルシウムをためる骨
腰痛になった、転んで手首や膝を打った、足の小指を家具にぶつけた......と痛い思いをしたときに初めて意識する骨の存在。ふだんは感じにくいけれど、骨は実に大切な役割を果たしています。
体を支えているのは骨であり、体を動かせるのは骨があるから。また、脳や内臓など生命を維持するための重要な部分は骨が取り囲んで守っています。
血圧を調節するなど体に必須のカルシウムの貯蔵庫でもあり、骨の中心部にある骨髄では血液が作られています。