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近年注目される「自宅での看取り」。在宅医療にかかる費用はどれくらい?

2021.12.17

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終末期医療において、「人生の最期を、病院ではなく住み慣れた自宅で迎えたい」と願う人は少なくありません。では具体的に何をどうすれば、家族や本人がこの願いを現実とすることができるのでしょうか? 2021年11月に刊行された『在宅死のすすめ方 完全版 終末期医療の専門家22人に聞いてわかった痛くない、後悔しない最期』(世界文化社)より一部を抜粋して、在宅死について考える集中連載〈後編〉をお届けします。 〈前編〉記事を読む>>

病院ではなく在宅で医療サービスを受けるには、どのくらい費用がかかるでしょう?


「入院に比べて在宅医療は費用が安い」というのは本当でしょうか?

「高齢者の在宅医療は医療保険と介護保険の併給です。よって医療機関への支払い、薬局への支払い、さらに介護保険の自己負担分が費用のベースになります」


太田 秀樹(おおた ひでき)医師
太田 秀樹(おおた ひでき)医師
全国在宅療養支援医協会常任理事/

医療法人アスムス理事長

介護保険の利用限度額は要支援・要介護の等級により異なり、居宅サービスの利用者の支給限度額は1ヶ月あたり約5万円(要支援1)~約36万円(要介護5)。限度額の範囲内でサービスを利用すると1割(一定以上所得者は2割または3割)を自己負担し、限度額を超えてサービスを利用すると、その分は全額自己負担です。「仮に要介護5の方が満額利用すると約3万6000円かかります。この費用負担は無視できません」 (太田秀樹医師)

医療保険の対象となるのは、訪問診療や往診、検査、処置などの費用と薬代です。負担割合は75歳以上が1割、70~74歳は2割(ともに現役並み所得者は3割)、70歳未満は3割ですが、月の負担が一定額を超えた分は払い戻される「高額療養費制度」が適用されます。後期高齢者の場合は月に約1万5000円が上限です。「ここに介護保険の負担金が加わりますから、在宅医療にかかる費用は介護度によっても変わります」 (太田秀樹医師)


〈前編〉「どのくらいの人が自宅での最期を選んでいる? 理想と現実のギャップ」を読む>>

一方、通常は介護保険サービス扱いの訪問看護ですが、がんの終末期医療の場合は後期高齢者でも医療保険から行われます。すると、高額療養費制度が適用されるばかりか、介護サービスにかかわる費用が抑えられることに。在宅医療にかかる費用は病気の内容によっても変わるということです。

「入院と比較して在宅の医療保険からの費用は、後期高齢者の場合は上限が1万5000円程度なので、10分の1以下になることもあれば、在宅酸素療法や経管栄養法、緩和ケアなどが行われると、その分医療費は上がります。後期高齢者に限ると安くなることは事実ですが、60歳のがんターミナルだと医療費が高額になることが多く、第2号被保険者として介護保険利用も可能です」 (太田秀樹医師)

入院に比べると在宅医療にかかわる費用は圧倒的に安いのは事実ですが、要介護5と要介護1では介護保険費の負担が異なり、症例によって費用に幅があるということです。地域包括支援センターなどに相談し、世帯の負担を軽減するアドバイスを受けましょう。
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