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発見が遅れるとどうなる?「人間ドック」の第一人者に聞く、受診控えのリスク

2022.10.17

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早期発見こそ長生きの鍵 第1回(全23回) 幸福寿命を延ばすために今こそ、カラダの総点検を!

日本人間ドック学会理事長の荒瀬康司先生が提唱。今こそ、カラダの総点検を!


2020年1月にコロナの感染拡大が始まり、すでに3年近くが経過します。コロナ禍に気を取られている間に私たちの健康はどんな状況に陥ったのでしょう。予防医学の第一人者である荒瀬康司先生に対策を含めて詳しくお話を伺いました。

今こそ、カラダの総点検を!
日本人間ドック学会理事長 荒瀬康司先生
日本病院会参与 虎の門病院付属健康管理センター・画像診断センター 顧問 戸塚ロイヤルクリニック。東京大学工学部応用科学科修士課程、日本大学医学部卒業。虎の門病院肝臓科勤務を経て2008年、同病院健康管理センター統括センター長に就任。21年4月より顧問。22年6月、日本人間ドック学会理事長に就任。この分野の第一人者として知られる。

【どんなことが起こっている?】
コロナ禍で健診・ドックの受診者減。「がん」の早期発見が遅れ、「生活習慣病」のリスクも高まる


「日本では年間100万人のがん患者が発見されており、健診や人間ドックで見つかるのは約20万人です。毎年受診していると、そのくらいの人たちが早期発見の恩恵に与れるわけですが、コロナへの感染を恐れて受診を控えていると、がんの発見が遅れてしまう可能性があります」と荒瀬康司先生は指摘します。

日本対がん協会の調査(下のグラフ参照)でもがん検診の受診者数の減少に伴い、がんが発見される人の割合が少なくなっていることが明らかです。



日本対がん協会の全国42支部が自治体、企業から委託されたがん検診(住民検診、職域検診、人間ドック等)を実施した状況をまとめたもの。出典:公益財団法人日本対がん協会HP「2022年4月28日 お知らせ 協会支部がん検診状況のまとめ」

さらに、生活習慣病の発症リスクも増大しています。「血圧、血糖、コレステロールが異常値になっても自覚症状がないため、健診や人間ドックで定期的にチェックして早めに指摘してもらう必要があります」。3年近く続いているコロナ禍によって定期的に健康状態を確認する機会を逃してしまっている人は以前にも増して健康リスクが高まっていることを認識したほうがよさそうです。
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