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診療はすべて女性医師。丁寧な診療と本人の希望を大切にする「ソフィア北円山クリニック」

2022.12.14

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天野惠子先生のすこやか女性外来 第7回(04) 日本の女性医療、性差医療の先駆者で、ご自身の更年期体験も山ほどお持ちの、天野惠子先生の連載「すこやか女性外来」。今回は、天野惠子先生が推薦する、全国・女性外来を紹介します。前回の記事はこちら>>

【天野惠子先生が推薦】全国・女性外来を訪ねて
ソフィア北円山クリニック 所長 福井里佳先生


●前回の記事
自分の“糖尿病リスク”を知って、今から対策を! 実践したい生活習慣もご紹介

女性医師の働きやすさが患者の安心を生む
丁寧な診療を心がけ、本人の希望を尊重



福井先生

福井里佳先生(ふくい・りか)
1997年札幌医科大学医学部卒業。癌研究会附属病院乳腺外科、札幌里塚病院外科、新札幌恵愛会病院、新札幌豊和会病院、時計台記念病院等を経て、2021年6月ソフィア北円山クリニック開院と同時に所長となる。日本外科学会外科専門医、日本乳癌学会専門医、日本がん治療認定機構認定医など。診療に生かすべく、心理療法(ゲシュタルト療法)を勉強中。

納得して決められるよう選択肢を幅広く示す


受付

総合案内から待合室を見る。広々とした空間も魅力だ。

2021年6月開業のソフィア北円山(きたまるやま)クリニック。

乳腺外科、婦人科、内科、小児科、眼科を備え、診療にあたるのはすべて女性医師。

同性として症状や生活上の悩みに共感できる強みを生かし、本人の希望を尊重する丁寧な診療を心がけています。

漢方

乳がん患者の更年期様症状を漢方薬やエクオールで緩和。

骨盤底筋運動

婦人科外来でコンチネンスアドバイザーと排尿機能検査士の資格を持つ看護師が骨盤底筋体操を指導する。

「たとえば乳がんの治療法は幅広く、日進月歩。ガイドラインどおりに一つの道に導くのではなく、検査や手術の内容、薬で様子を見る方法などの選択肢をリスクも含めて説明します。“納得するまで何回でも聞いてください。直前でも変更できますよ”と伝えながら、患者さんご自身の意向を重視して進めていきます」(福井里佳先生)。

マンモ

マンモグラフィ装置の前で福井先生(右)と放射線技師のお二人。スタッフが女性なので患者の緊張も和らぐ。

検査や治療に苦痛はつきものですが、医師や看護師との関係性で医療へのマイナスイメージを払拭できると福井先生はいいます。

乳がん検診や子宮がん検診も幅広い内容と料金設定で提示し、患者さん自身が納得してコースを選び、継続して受けやすいように工夫しています。

電子カルテを活用してスタッフ全員が患者を把握


一方で福井先生が目指すのは女性医師が継続して働ける職場。「患者さんとの信頼関係を築き、医師が家庭の都合で休んだり担当する診療日が限られたりすることへの理解も得たい」とし、それを補うのが電子カルテ。

医師、看護師、放射線技師、事務員など多職種がそれぞれの視点で情報を書き込み、主治医以外でも患者さんの状況を把握できるシステムを構築しています。

「医師の時間的・精神的余裕が質の高い医療の提供につながり、患者さんの安心感となって回復を後押しする──。そんな流れが生まれています」(福井先生)

Information

ソフィア北円山クリニック

北海道札幌市中央区北4条西18-8-1 プレミアムガーデン北円山3階

  • *手術、抗がん剤治療、MRI検査等は同法人で連携先の時計台記念病院を紹介している。

天野惠子先生のすこやか女性外来

1「更年期は女性の体の“変化のはじまり”」
1−1 更年期と“その後”の元気のために、体の変化を知りましょう
1−2 女性の健康の守り神・エストロゲンがゼロになったら、生活習慣で補いましょう
1−3 更年期の不調や病気予防に! 女性医療の先駆者が教える生活習慣の「基本5か条」
1−4 女性外来を訪ねて「伊豆美レディスクリニック」

2「だるさ、頭痛、冷え、動悸も。更年期の不調は全身に」
2-1 10年間、我慢するのはもったいない。自分に合う対処法を見つけましょう
2-2 更年期の症状が全身に出るのはなぜ? 訴えの多い10の不調と対処法
2-3 更年期症状の程度を知り、適切な対処法を。専門医も使う簡易テストでセルフチェック!
2-4 女性外来を訪ねて「春日クリニック」

3「不眠、イライラ、うつ、思考力低下。更年期は心も脳も不安定」
3-1 不眠、イライラ、うつ、思考力低下…。更年期のメンタルの不調を正しく知ろう
3-2 更年期のメンタルヘルスを左右する3つの物質とは。減少すると起こる不調は?
3-3 更年期のメンタルを改善するには? 症状に応じた漢方薬や生活習慣の見直しを
3-4 女性外来を訪ねて「こころとからだの杉本クリニック」

4「女性の元気を支える“骨・筋肉・血流”の三本柱」
4-1 更年期以降の人生を健やかに過ごすには、“骨・筋肉・血流”の三本柱が大切です
4-2 骨量と筋肉量は何歳からでも改善できる! まず年齢による変化を知りましょう
4-3 脳と心臓の健康を保つカギは「血流」。動脈硬化を防ぐために注意したい3つのリスク
4-4 女性外来を訪ねて「和歌山ろうさい病院 女性専門外来」

5「骨粗しょう症を予防し、“転んでも折れない骨”をつくる」
5-1 骨粗しょう症を予防するために、骨量維持は更年期女性の重要な“ミッション”!
5-2 “女性であること”が骨粗しょう症のリスク!? 骨量減少に気づくために5年に1度の骨密度検査を
5-3 骨は自分でつくるもの。骨粗しょう症を防ぐために、実践したい食事と運動とは?
5-4 女性外来を訪ねて「アットホーム表参道クリニック」

6「“高血圧なんて関係ない”は大きな間違い。今から減塩を」
6-1 自分には関係ないと思っていませんか? 更年期以降、誰にも高血圧のリスクが生じます
6-2 加齢とともに女性の血圧は3段階で変化します。自分の“高血圧リスク”を知って対策を
6-3 血圧を下げるための7か条とは? 自然に減塩できる野菜スープのレシピも
6-4 女性外来を訪ねて「山梨県立中央病院 女性専門家」

7「心筋梗塞や狭心症のリスクを高める女性の糖尿病」
7-1 女性の糖尿病は男性以上に高リスク! 更年期以降は血糖値を上げない生活を
7-2 血管に及ぼす影響は大! 女性こそ注意すべき「糖尿病」とはどんな病気?
7-3 自分の“糖尿病リスク”を知って、今から対策を! 実践したい生活習慣もご紹介
7-4 女性外来を訪ねて「ソフィア北円山クリニック」

*NPO法人性差医療情報ネットワーク「女性外来マップ」では、女性外来を開設している医療機関(2018年現在約300か所)のリストを公開。 URL:http://www.nahw.or.jp/hospital-info *「女性外来オンライン」(天野惠子先生主宰)では、天野先生ご自身が厳選した女性の健康の回復や維持に役立つ信頼性の高い情報を発信している。 公式サイト「女性外来オンライン」:https://joseigairai.online/ YouTube「女性外来オンラインチャンネル」はこちら>>
取材・文/浅原須美 写真提供/ソフィア北円山クリニック

『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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