「フレグランスは自分自身であり、より心地よくあるために、自信を与えてくれるもの」
──ゲラン調香師 デルフィーヌ・ジェルクさん
「フレグランスは自分自身であり、自分がなりたい姿の一部でもある」と語るゲランの調香師デルフィーヌ・ジェルクさん。図らずも人と会えない時期を長く過ごし、自分と向き合う時間が増えたことから、私たちも「より自分らしくいられる香り」の大切さに気づき始めました。
デルフィーヌさんは、こうもいいます。
「香りは、自信を与えてくれます。パワフルで特別なものですが、同時にそれを纏うときは、自分自身を投影したいと思える心地よさが必要なのです」。
この心地よさとは、単に「癒やされる」こととは違います。肌とその香りがひとつになったとき、「ああ、まさに私のためのいい香り」と直感的に思えること。そしてそんな香りであるためにまず大切なのは、高品質な自然の香料をふんだんに使用していることです。
信頼できるブランドを見極めることも必要ですが、たとえばその世界観に共感できるブランドから探すことはきっと近道になります。
現在の自分にしっくりとなじみ、「私を託せる」香りは、多いほど毎日が楽しくなるもの。日々、変化する内面外面の両方に寄り添い、前へと進む背中を押してくれるフレグランスと、ひとつでも多く出会えたら素敵です。
最高級の素材を芸術へと昇華させ秘めた感情を呼び覚ます唯一無二のフレグランスたち
各200ml 6万6000円(すべて店舗限定発売)/ゲランGUERLAIN(ゲラン)
「ラール エ ラ マティエール」
2021年に刷新されたハイエンドコレクション、「ラール エ ラ マティエール(芸術と素材)」。それはまさに、ゲランの調香師が高貴で希少な素材を用いた香りの芸術。
時に大胆に、時に優しく、あるいはモダンに。アートに想を得た個性的な香りは、その時々の内面に潜む多様な感情にぴたりと寄り添ってくれるはずです。デルフィーヌ・ジェルクの調香による3つの香り。
(1)ムスク ウートル ブラン
ロダンの「接吻」が着想源。無垢なムスクが白い花々と出合い、肌に柔らかく溶け込みながら、繊細にして官能的に香り立ちます。
(2)ジャスミン ボヌール
「色彩の魔術師」マティスの作品にインスパイアされ、幸せを表現した最新の香り。魅惑的な芳香を放つ純白のジャスミンに豊かな色彩を纏わせ、明るく快活に。
(3)ウード ヌード
ノーブルで神秘的なウード(沈香)の輝きを引き出しつつ、温もりのあるノートを重ね合わせて。流れるようなラインを描く、センシュアルな彫刻を想起させます。
※フレグランスは、香料濃度の高いものから〈パルファム(香水)〉〈オードパルファム〉〈オードトワレ〉になります。特別に記載のない製品はすべてオードパルファムです。〈パルファム〉〈パルファン〉〈パフューム〉と記載されているものは、ブランドの表記にならったもので、すべて同意になります。 〔特集〕自身を託すフレグランスと出会う 最上級の香りをまとうという贅沢(全12回)
表示価格はすべて税込みです。
撮影/KAZ ARAHAMA スタイリング/阿部美恵 取材・文/巽 香
『家庭画報』2023年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。