“自分らしく長生き”を叶えるために
今から始める認知症対策。恐れるより、まず知ることから
天野惠子(あまの・けいこ)先生静風荘病院特別顧問、日本性差医学・医療学会理事、NPO法人性差医療情報ネットワーク理事長。1942年生まれ。1967年東京大学医学部卒業。専門は循環器内科。東京大学講師、東京水産大学(現・東京海洋大学)教授を経て、2002年千葉県立東金病院副院長兼千葉県衛生研究所所長。2009年より静風荘病院にて女性外来を開始。「女性はリスクが高いからこそ、“ならないための心がけ”が大事。更年期の認知機能低下との違いも知っておきましょう」── 天野惠子先生
更年期世代の女性たちにとって最も大きな関心事の一つが認知症ではないでしょうか。女性は男性より認知症になりやすく、「80代前半女性の4人に1人がなる」といった統計に愕然とする人も多いと思います。
認知症は、高齢の親を介護する側の心配事として切実なだけでなく、30年後、40年後の自分自身の問題でもあります。
「最近物忘れが増えた。頭の回転が遅くなった」など、更年期特有の症状を「認知症になったのではないか」と勘違いしている女性も少なくないようです。
“仕方がない病気”ではない。予防の一歩は正しい知識から
認知症は高齢になるにつれ増えることは確かで、家族性の側面もありますが、だからといって決して「なるのは仕方がない」とあきらめる病気ではありません。
なぜならいくつかの要因が研究で明らかになり、更年期からの対策でそのリスクを減らし、進行を遅らせることが可能だとわかってきたからです。
認知症にはさまざまな種類があり、原因も症状の現れ方も異なります。まずは認知症とはどのような病気かを知ることから始めましょう。
この病気への間違った認識を正すことは、認知症の人への理解を深めるためにも、有効な対策を講じるためにも重要なことです。そのうえで、何をしたら予防につながるのか――。本連載ではその具体的な方法もご紹介予定です。
*NPO法人性差医療情報ネットワーク「女性外来マップ」では、女性外来を開設している医療機関(2018年現在約300か所)のリストを公開。
URL:
http://www.nahw.or.jp/hospital-info*「女性外来オンライン」(天野惠子先生主宰)では、天野先生ご自身が厳選した女性の健康の回復や維持に役立つ信頼性の高い情報を発信しています。
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