カルチャー&ホビー

企業のリーダーが指針にする「徳川家康の言葉」。ヤマハ 代表執行役社長 中田卓也さん

2023.04.28

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徳川家康の秘密 第13回(全26回) 東海道で結ばれる出世の道を巡りながら、人間・徳川家康の実像と、意外に知られていない現在の日本人と家康との関係に迫ります。前回の記事はこちら>>

名古屋圏のリーダーに聞く「徳川家康の生き方に学ぶこと」


幼少期を人質として過ごし、その後も苦労と忍耐を重ねながら天下を取った家康が残した言葉は、多くの現代のリーダーたちの座右の銘にもなっています。家康にゆかりのある東海地方で発展してきた企業のトップに語っていただきました。

徳川家康の生き方に学ぶこと『徳川家康公御画像』絹本著色(部分)伝狩野了琢筆 日光東照宮蔵
東照大権現として神格化された家康像。

ヤマハ 代表執行役社長 中田卓也さん



本社所在地:静岡県浜松市
主な事業内容:1887年創業。ピアノ、電子楽器、菅・弦・打楽器等の製造、販売。オーディオ、業務用音響機器、情報通信機器等の製造、販売など。

(1)「心に留めている名言」と「家康の生き方に学んだこと」

「人間はの、最も多くの人間を喜ばせたものが最も大きく栄えるものじゃ」


家康の多くの言葉が好きで自分の指針ともしているが、この言葉が、当社が目指す「世界中の人々のこころ豊かなくらしの実現」にも通じており、共感し、応援歌として心に置いています。

山岡荘八著の『徳川家康』の中では、家康自身がものを考えるときや部下と話をするときに、自分は腑に落ちたのか、相手は腑に落ちているのかをいちいち確認していたことが印象に残っています。

物事を深く洞察し得心のいくまで考え抜くことと、人の気持ち、とりわけ納得感を大事にすることが重要であると学びました。私自身、腑に落ちるまで考え、人に何かを頼むときには、相手がその目的、背景も含めて十分に理解できるように努めています。

(2)名古屋圏の人々の気質や魅力

当社の創業者・山葉寅楠(とらくす)は、舶来の壊れたオルガンを修理したことをきっかけに、オルガン、ピアノの国産化を成し遂げました。寅楠の挑戦の舞台となった浜松には新しいことに「挑戦」する進取の風土があると考えています。
『家庭画報』2023年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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