【問題】「お召し上がりください」は用いないほうがよいですか。
文/小笠原敬承斎(小笠原流礼法宗家)
「食べる」の尊敬語は、「召し上がる」です。「この本を読んでください」を尊敬表現にすると「こちらの本をお読み(ご覧)ください」と変化します。つまり、一般的な動詞は「お(ご)~ください」で尊敬表現へと変化させます。
したがって「お召し上がりください」は、二重敬語になってしまっているということです。「召し上がってください」で十分なのです。
ただし、「召し上がる」ということばが普及し、そのことばそのものが形骸化されると、さらに丁寧な表現し、相手に尊敬の念を表したいということから、二重とわかっていても「お」や「ご」をつける気持ちを否定することもいかがなものかと思います。
わかっていて使用する場合と、わかっていなくて使用する場合は大きく異なります。通常は「召し上がってください」、どうしてもより丁寧なことば遣いで相手の方に接したいというときには「お召し上がりください」を用いても間違いとはいえないでしょう。
【答え】より丁寧なことば遣いで相手の方に接したいというときには間違いとはいえない。
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