男の更年期 女の更年期 50代は、女も男も輝きながらワンランク上の人生を謳歌する、黄金の人生のスタート地点です。だからこそ、ホルモンの力を高め新たな挑戦や夢の実現に向かうエネルギーを充満させたいーー。今は医学の力や、代替療法などでホルモンの分泌をコントロールし、ご自身が快適に生きる選択が可能に。人生設計に合わせ、体とのつき合い方を考える時です。
前回の記事はこちら>> ホルモン力アップの基本は、生活習慣の改善です。集中連載「男の更年期 女の更年期」最終回は、
3人の専門家(堀江重郎先生・関口由紀先生・篠原一之先生)がすすめる新しい習慣を男女別にご紹介します。いずれも理論に裏打ちされ、科学的根拠に基づく説得力のある方法ばかり。さっそく今日から実行を。
【夫婦の場合】食生活を改善し、運動内容を見直す
《食生活》補腎作用のある食材を摂る。適度なコレステロールは必要
●堀江重郎先生・関口由紀先生に伺いました脳や血管、筋肉や骨などに作用して、体を動かし、頭を働かせ、気力を奮い立たせるホルモン。その分泌量が減少する更年期以降は、男性も女性もエネルギーの源である食事をしっかりとることの重要性が高まるといえます。若い頃に比べて食が細くなる分、必要な栄養素を効率よく取り入れる工夫が必要です。
「漢方では先天的な生命エネルギーを腎気といい、腎気の減少(腎虚)を老化ととらえます。男性には排尿やセックスのトラブル、女性には骨や皮膚のトラブルが出現しやすいなど腎虚の症状には男女差がありますが、腎気を補うためには、男女とも補腎作用のある食材を積極的に摂ることが大事です」(関口先生)。
また、コレステロールは動脈硬化の原因として悪者扱いされてきましたが、実は男性ホルモン(テストステロン)やエストラジオール(女性ホルモン・エストロゲンの成分の一種)を作る材料になるのです。コレステロール値は少々高くても問題がなく、むしろ高めの人のほうが長生きすることもわかってきました。
「男女とも、コレステロールの源となる脂質、糖質、たんぱく質を“適度に”摂ることが大事です。女性は閉経後に無理なダイエットでやせないことが大事。また、男性は太るとテストステロンが減るので、メタボ対策と同じ食生活を心がけ、体重の増加に気をつけましょう」(堀江先生)。