成熟世代のマインドフルネス 第4回(最終回) イライラする、気分が滅入る、眠れない、節々が痛むなど成熟世代の女性は更年期によるゆらぎに悩まされます。こんなときのセルフケアに役立つのがマインドフルネスです。「今起きていることに気づき、あるがままにそれを認める」マインドフルネスのメソッドには、脳科学的な作用があり、慢性痛や不安症状の軽減などの効果が示されています。いつでもどこでも取り組め、心身の安定に役立つマインドフルネスを毎日の生活に取り入れてみませんか。
前回の記事はこちら>> 1日2回、10分ずつ“今この瞬間”を感じる時間を持とう
慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 慶應義塾大学ストレス研究センター 専任講師
佐渡充洋先生「マインドフルネスとは、痛みや不安、落ち込み、イライラなどがゼロにならなくても、そのことに苦しまないように、不快な体験へのかかわり方を変えていくセルフヘルプの一つです」と佐渡先生は説明します。
そのための手法として、ここでご紹介する8週間プログラムでは自分自身の注意が今どこにあるのかということに気づき、その注意を自分の意図する場所に持っていくコントロール力を身につけていきます。
注意を向けやすい呼吸から始め、徐々に対象物の難易度を上げながら、1日2回×10分ずつ繰り返し訓練します。
佐渡先生によると、自分で行うこのプログラムの効果が期待できるのは、日常生活に著しい支障をきたさない程度の痛みや不安、落ち込み、イライラ、不眠などの症状がある人。更年期の心身のゆらぎにも冷静に対処できるようになり、おすすめです。
なお、「先に挙げた症状がひどい人やすでに治療を受けている人は取り組む前に医師とよく相談してください」と佐渡先生はアドバイスしています。
8週間プログラムのメニュー
始める前に:基本の座り方1~2週間目注意のコントロール:呼吸瞑想・ボディスキャン瞑想3週間目体の動きの観察:マインドフルヨガ4〜5週間目音と思考の観察:音と思考の瞑想6〜8週間目自分を慈しむ:慈悲の瞑想