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“効果”のある「飲むコラーゲン」は？本気のインナーケアで“ハリのもと”を肌に届ける

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“効果”のある「飲むコラーゲン」は？本気のインナーケアで“ハリのもと”を肌に届ける

2020.03.23

50歳からの「回り道しない」たるみケア　第3回（全5回）　決定打となる改善策がなかなか見つからないのが、たるみのケア。対応を先延ばしにしたり、効果を感じないケアを続けるのは結局、「回り道」です。進化している美容医療や、インナーケアとスキンケアで本気のたるみ対策を始めましょう。前回の記事はこちら＞＞

【飲むコラーゲン】
本気のインナーケアで“ハリのもと”を肌に届ける

たるみという肌の変化を“回り道なし”でケアするなら、外からの働きかけだけでなく、内側からも考えていくべきです。古くから女性たちに愛されてきたコラーゲンの働きを知りましょう。
飲むコラーゲン

【美容・医療ジャーナリスト海野由利子さんがレポート】
コラーゲンに含まれる、ある種のペプチドが鍵に

体は食べたもので作られますから、“効果”のあるものを意識して摂りたいものです。

手に入れやすく、美容分野で長年高い支持を得ているのがコラーゲン。しかし「コラーゲンは飲んでも効かない」「アミノ酸に分解されるだけ」と否定的なことを聞いたことのあるかたも多いと思います。

私も医療関係者に尋ねては否定され続けてきました。もし本当に効果がないなら、美に貪欲な女性たちがコラーゲン食を愛した歴史はなかったはず。

初めてコラーゲン（正確にはコラーゲンペプチド）の研究発表に出合ったのは10年ほど前の学会。今回お話を伺った佐藤健司先生による、皮膚との関係についての講演でした。

“効果の根拠”が示されたことでメーカーの研究開発も進み、現在の実感しやすいコラーゲン製品の誕生につながりました。

「コラーゲンはたんぱく質の一種で三重らせん構造をしています。さまざまなアミノ酸が連なった大きな棒状分子です。コラーゲンを加熱して溶けやすくしたものがゼラチンで、それを消化酵素で分解するとアミノ酸がいくつか連なったペプチドになります。

ペプチドは構成するアミノ酸の種類によって性質が違い、コラーゲンに含まれる特徴的なペプチドがプロリルヒドロキシプロリンです。2005年、このペプチドが小腸から吸収された後にペプチドの構造を保ったまま血管内に移行することをつきとめました」。

この発表でコラーゲンはすべてアミノ酸に分解されるという説が覆されたのです。

経口摂取したコラーゲンペプチドは一定量体内に吸収される

被験者5名がコラーゲンペプチドを10g摂取すると、量は個人差があるが全員の血中に、アミノ酸が2個以上繫がったコラーゲンペプチドがペプチドの構造を保ったまま移行することが確認された。Iwai et al.2005.J.Agric.Food Chem.を参考に作成

「コラーゲンペプチドは血管を通じて全身に届き、線維芽細胞に作用することがわかっています。線維芽細胞の増殖を促し、それによってヒアルロン酸やコラーゲンの産生が促進されるなど、多様なメカニズムが発表されています」。

コラーゲンペプチドの経口摂取による肌への効果

コラーゲンペプチドを経口摂取した場合とプラセボを摂取した場合の比較。ペプチド摂取のほうが目もとのシワ容積が減少。プロコラーゲンⅠ型やエラスチンが増加。肌へ効果があることが示された。Skin Pharmacol Physiol 2014;27:113-119を参考に作成

最新のヒト試験によると、1日5〜10グラムの摂取で、肌の潤いなどの効果を得やすいそう。

美肌維持に熱心だった先輩たちの実感は“気のせい”ではなかったのです。