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自覚しないうちに、意外と早く始まる「嚥下機能の低下」。知っておきたいその仕組み

2021.02.04

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withコロナ時代の健康術 第2回(02) withコロナの新しい生活様式で生きなければならないこの時代に、50代以降から衰えやすくなる器官や機能を取り上げ、健康を保つための方法を紹介します。今回は「飲み込む力」をテーマに浦長瀬昌宏先生にお話を伺いました。前回の記事はこちら>>

“嚥下の仕組み”を知ることが衰えを防ぐ第一歩


〔解説してくださるかた〕
神鋼記念病院 耳鼻咽喉科科長 嚥下トレーニング協会代表理事
浦長瀬昌宏(うらながせ・あつひろ)先生

●前回の記事

飲み込む機能が衰えると命にかかわることも>>

生存に不可欠な飲み込み力。でも誰にも教えてもらえない


食べる動作は、口の中に食べ物を運ぶ「摂食」、食べ物を飲み込みや消化がしやすいように整える「咀嚼」、そして飲み込む「嚥下」の3つから成ります。

「摂食と咀嚼ができなくなったとしても、他の人の手を借りて、あらかじめ食べ物を飲み込みやすい形に整えてもらい、口に運んでもらうことができます。しかし、嚥下は完全に自分で行わなければなりません」と浦長瀬先生は話します。

一方で、「飲み込むことは生きることに必要な機能であり、胎内にいるときから自然にできるようになっているため、誰からも教えてもらうことがありません。加齢で衰えることも、ある意味自然であると考えられているだけに、その機能を維持する方法や回復させる方法を習う機会もほとんどないのです」。

実際、まだ嚥下機能が低下していない健常者に対して、どのように訓練すれば機能が保てるのかについては研究がほとんど行われていないのが現状とのこと。

そこで、浦長瀬先生は健常者向けの嚥下訓練について研究を進めています。

「飲み込む動作」とは「喉仏が上に動くこと」


飲み込むときには多くの器官が瞬時に連動して働きます(下のイラスト参照)。

咀嚼した食べ物が喉に行く瞬間、喉仏が上に動くと同時に喉頭蓋が後ろに倒れ、気管と食道の間の壁が喉頭蓋を迎えに行くように持ち上がって、気管に蓋をする......。これだけのことがわずか0.7秒で行われるのです。



飲み込むときにはさまざまな部位が瞬時に連動


飲み込むとき

A 舌が上あごにつき、口腔を塞ぐ
B 軟口蓋が鼻への通り道を塞ぐ(このとき呼吸は止まっている)
C 「ごっくん筋」が硬くなる
D 喉仏が上がる
E 喉頭蓋が倒れ、気管と食道を分ける壁の筋肉や軟骨が伸びて、気管を塞ぐ




飲み込む動作は一見複雑そうですが、「大切なのは“喉仏が上に動くこと”です。それによって喉頭蓋が倒れ、食道の入り口が開いて、飲み込めるようになっているのです」と浦長瀬先生。

喉仏がしっかりと上に動かなくなると、食事をしたときにむせるだけでなく、喉の中に唾液や食べ物の残りかすがたまってしまい、それらが気管に流れ込むことで誤嚥性肺炎を引き起こします。
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