書・文=中村桂子(生命誌研究者)
オランウータン、ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、ヒト。DNAを比べるととても近く、ヒト科と呼びます。
オランウータンはアジア、他はアフリカですが、皆森の住人です。イチジクなどの果実や木の葉を食べて暮らしてきた仲間です。
その中で、ヒトだけが二足歩行をし、森の外、サヴァンナへ出たことは先回紹介しました。(
前回の記事はこちら>>)そしてヒトは狩猟をし、肉食もするようになるなど新しい生活を始め、文化・文明を持つ独特の存在になったのです。
でも、人間にとっては森は故郷です。森を歩くと良い気持ちで元気になりますね。森は、二酸化炭素を吸い酸素を作る場でもあり、いのちを支える場と言えます。
私たちを育ててくれた森に感謝し、大切にしましょう。
『家庭画報』2021年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。