七五三
子の成長を喜び感謝する
絵・文=鮫島純子(エッセイスト)
“七五三”は平安時代に公家の間で行われていた、男女が三歳になって髪を伸ばし始める“髪置き”、五歳男児が初めて袴を着る“袴着(はかまぎ)”、七歳女児が紐付きの着物から本裁ちの着物に帯を締める“帯解き(おびとき)”の儀式に由来するといわれています。
この行事が旧暦11月15日に行われたのは、満月の日に氏神様に秋の収穫を感謝する風習があり、子供の成長への感謝も兼ねてその日になったという説も。
幼児の死亡率が高かった時代、無事に育ってという願いはさぞ切実でしたでしょう。昔も今も我が子の幸せを祈る親心は変わらないものですね。
『家庭画報』2021年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。