本当の豊かさ宿る「昭和遺産」 第2回(全14回) 世の中は、デジタル化、スピード化が急速に進み、私たちの暮らしはますます便利で快適なものになりました。しかし、はたして私たちは幸せを手にすることができたといえるのでしょうか。私たちの暮らしはどこかで、大切なものを置き忘れてしまっていないでしょうか。義理人情に厚く、おせっかいで、濃密な人間関係に支えられた昭和という時代。どこか不器用でアナログな“昭和”を見つめることで、合理性一辺倒ではない、暮らしの豊かさを再発見していきます。
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写真/Masahiko Nakamura・アマナイメージズ創建当時の姿に復原された 東京駅丸の内駅舎
全長335メートルという長い駅舎は世界の都市の駅と比べても珍しいという。2つのドームは、関東大震災には耐えたものの、第二次世界大戦の戦災で上部が倒壊。平成24年に終えた保存・復原工事により、ほぼ設計当時のままに復原が叶った。
中央の御車寄せは、天皇皇后両陛下、皇族がたが乗下車される際に、また、各国大使の赴任時の認証式に皇居に向かわれる際に開門する。前の道路は、まっすぐに皇居に続く。
本誌が考える【昭和遺産】とは、昭和時代に生み出されたもの、もしくは昭和時代に広く一般に親しまれたもので、次世代へ継承したいモノ、コト、場所を指します。
『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。