50代「幸福顔」の新メイク 最終回(全2回) いつもの定番メイクからなかなか抜け出せない50代。今こそ、時代が求める“幸福顔”にアップデートして美しさを前進させるときです。高島礼子さんと草刈民代さん、仕事の時も自身でメイクするお二人が本企画を通して手に入れたのは、新しい“私らしさ”。自分も周りの人も幸せで包み込む幸福顔のメイク術をお届けします。
前回の記事はこちら>> 草刈民代さん 引き算で大人の潔さを表現
ベスト18万5000円/レ・コパン(サン・フレール) ピアス40万円/ケイテン草刈民代さん × ヘア&メイクアップ アーティスト 河北裕介さんフレッシュな肌を大切に、健康的な女性らしさを表現
くさかり・たみよ◎ミュージカル『The PROM』(3~4月東京、5月大阪)に出演予定。日本テレビ『ワーズハウスへようこそ』(毎週土曜20時54分~21時)にレギュラー出演中。ドレス〈参考商品〉/エスカーダ(エスカーダ・ジャパン) ピアス18万6000円 バングル22万円 リング28万円/すべてベルシオラミニマムなメイクで表情がいきいきと輝く
撮影したばかりの写真をモニターで見ながら「こういうリラックスした表情で写るのは初めて。ありのままの自分でいられるメイクだからかしら」と話す草刈民代さん。
遡ること数か月、自らのオファーでヘア&メイクアップ アーティスト河北裕介さんの動画番組に出演、メイクを体感し実践する日々だといいます。
草刈さんが河北さんのメイクに関心をもったのは姪御さんからの情報がきっかけ。その後、河北さんがプロデュースする化粧品や著書を入手。「“化ける化粧ではなく、自分を生かす”というコンセプトに魅力を感じました」。「飾らないメイクが自分らしくて心地よいです」
河北さんのメイクの最大のポイントはフレッシュ感のあるベースメイク。「肌の質感を生かすことで、その人らしさがにじみ出てきます。持ち前の肌をブラッシュアップするイメージです」と河北さん。
下地を塗ったら、シミやくまなどの色むら部分だけをファンデーション代わりのコンシーラーでカバーし、パウダーで軽く押さえます。仕上げに目の下にハイライトでつやを与える4プロセス。
エイジング悩みもコンシーラーとハイライトの光で目立たなくなります。ファンデーションを使わないのに「いきいききれいに見える」と草刈さんが絶賛する肌の完成です。
【以前のメイク】念入りなスキンケアで化粧のりのいい肌をつくり、ベースメイクはナチュラルに。アイメイクは黒のアイラインを引き、色を楽しむというより“線”を効かせて、凜としたノーブルな印象。カーブを描くアーチ眉が定番でした。年齢や悩みにとらわれず自由にメイクを楽しんで
肌が決まれば、ポイントメイクはミニマムで十分と河北さん。「今回は草刈さんのポジティブな女性らしさを引き出す、色に頼らないメイクを提案しました」。
とはいえ、避けて通れない“目力”の弱まりに直面する成熟世代へのアドバイスは、「太いアイラインやフサフサまつ毛は重い。目の際を締めることは必要ですが、何より眉を太くして目と眉の距離を縮めることで簡単に目力がアップします」。
肝心なのは眉の“下ライン”。ストレート気味に描いて眉幅を広げます。以前は眉山に意識を集中させていたという草刈さんは「いきいきと優しい顔になりますね。眉でこんなに印象が変わるなんて」と、その効果に目を見張ります。
「もちろん、色を楽しむ日もあっていい。その時は、アイシャドウと口紅の色は服に合わせましょう。選んだ服はその日の気分を語るので、気持ちにフィットしたメイクに仕上がります」と河北さんがアドバイス。
「メイクを変えたことで新しい自分に出会えました」と草刈さん。「いつものメイクから抜け出せない50代は多いと思います。女性にとって毎日の身近なことだからこそ、変える意味は大きい。柔軟性を大切に、年齢を重ねていきたいですね」。