見た目の若さだけでなく視界も改善する「目もとの美容医療最前線」 第3回(全6回) 人生100年時代といわれる今、今後も自分らしく、心身ともに健康的に暮らしていくために、美容医療を利用するのも選択肢の一つ。その治療法や医師のアドバイスをご紹介します。
前回の記事はこちら>> 目もとの印象が変わることは避けつつ、たるみ予防を希望するかたせさんがオペ未満の治療を体験。その結果は? 同様の悩みを抱えるかたの参考になるはずです。
自由が丘クリニック理事長
古山登隆先生日本形成外科学会専門医、医学博士。アラガン社ヘッドファカルティ(ボトックス・ヒアルロン酸注入指導医)。大学病院で美容外科を本格的にスタートさせた美容医療のパイオニア的存在。注入治療と照射治療のカウンセリング、施術を行ったのは古山登隆先生。ヒアルロン酸の注入の後、目もとにサーマクールの照射を行う“強くない治療を複数組み合わせる”提案にかたせさんも納得。
特にヒアルロン酸治療は、皮膚が薄いまぶたの直近ではなく、眉の周囲に注入するということで、不安も軽減したようです。
施術はこのように進みました
複数の「弱めの治療」の組み合わせがナチュラルな仕上がりの要
「メスを使わない治療を希望されるかたが多いですが、1つの治療法で改善しようとすると無理が生じ、満足のいく結果が得られません。状態をよく診察して、照射も注入も少しずつ必要な部分に行います」と古山先生。
丁寧な説明の後、赤みや跡が残らない治療を提案。
1.たるみ予防になるヒアルロン酸注入
眉上部のへこみが見られる部位の骨膜の層にヒアルロン酸を3か所に分けて注入。左右差の解消のため眉下にもごく少量を注入。額や眉の筋肉が支えられ、まぶたが開けやすく、たるみの予防に。治療詳細はこちらの記事を参照>>2.ハリを高めるため適度な熱を照射
熱エネルギーをまぶたに与えハリを高めるサーマクールアイはダウンタイムなし。「効果の安全な持続のため、強く照射せず、定期的な治療を推奨します。老化のサインをゼロにし美を足す治療です」。治療詳細はこちらの記事を参照>>「視界が広がって、見える世界がここまで変わるなんて!自分も眼瞼下垂の兆しがあったのだと認識できました」── かたせさん
イヤリング(参考商品)/オート ジュエラー・アキオ モリ治療後すぐに驚きの声が。「目がよく見えます! まぶたが軽くなりすっきりして、ヘッドマッサージを受けた後みたい。見た目だけの改善だと思っていましたが、見る機能によいことがあるというのは発見です。(鏡を改めて見ながら)おでこもシワがなくなってつるっとしてますね......やっぱりまぶたは下がっていたのかも(笑)」。
後日、改めて撮影を行ったかたせさんにその後の感想を伺うと「視界が広がって明るく感じますし、ビューラーを使わずともまつ毛が上がっているような感覚です。眼瞼下垂って一部のかたの病気だと思っていましたが、認識を新たにしました」と、初の美容医療で実感を持ったかたせさん。
希望された“進行の予防”以上の“改善”が得られ、眼瞼下垂の手術は先に延ばせたようです。
自覚できる“上まぶたのたるみ”には、目の機能を低下させ、健康にも影響する眼瞼下垂が隠れている可能性があります。オペ以外のダウンタイムのない治療法も豊富な今、悩みを放置し続けるメリットはありません。見えにくさの我慢の限度を超えてからではなく“少し気になる”段階での受診をおすすめします。
専門家の客観的なアドバイスのもと、人生100年時代の将来を見据えた治療を計画することもできます。今後の人生の心配事を取り除くために、美容医療は活用できるのです。
Before:向かって右側のまぶたと眉尻の下がりが顕著。左側は眉でまぶたを持ち上げています。After:目の開きの差が少なくなり、眉も高さが揃い力が入った印象は消失。額もなめらかに。 Information
自由が丘クリニック
東京都目黒区八雲3-12-10 パークヴィラ2階・3階・4階
- ※完全予約制 1995年開院の歴史あるクリニックは治療メニューが豊富 形成外科、皮膚科などのベテラン専門医が揃い、カウンセリングから治療まで担当医が一貫して行う。幅広い治療法から仕上がりの希望に合わせた提案を受けられます。2021年4月に日本美容外科学会(JSAPS)理事長を務める大慈弥裕之先生による目もとの専門外来もスタート。
〔特集〕見た目の若さだけでなく視界も改善する「目もとの美容医療最前線」(全6回)
撮影/鍋島徳恭 ヘア&メイク/山岸直樹(かたせさん) イラスト/にれいさちこ 監修・取材・文/海野由利子
『家庭画報』2021年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。