卵巣がんの標準治療のために
どの施設でも科学的根拠に基づいた標準治療が行えるように、日本婦人科腫瘍学会では、臨床試験の結果を反映させながら『卵巣がん治療ガイドライン』を作成しています。
日本婦人科腫瘍学会 常務理事
東海大学医学部 産婦人科教授
三上幹男さん1984年慶應義塾大学医学部卒業。
2006年より東海大学医学部産婦人科教授。
16年日本婦人科腫瘍学会ガイドライン委員会委員長に就任。
わかりやすい言葉で書かれた一般向けガイドラインも参考に
卵巣がんの治療は、このがんを専門とする「婦人科腫瘍専門医」が在籍する医療機関を中心に実施されていますが、どの医療機関においても科学的根拠に基づいた標準治療が行えるよう日本婦人科腫瘍学会では『卵巣がん治療ガイドライン』を作成しています。
また、一般向けにわかりやすい言葉で書かれた『患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン』も作成しており、卵巣がんの治療を受ける際、このガイドラインをよく読んでおくと標準治療に対する理解が深まり、治療法を選択するときの一助となるでしょう。
一方、治療ガイドラインは、現時点で最もよいと考えられる診断法や治療法をまとめたものなので、わが国を含め世界中で行われている臨床試験の結果を反映させるために数年おきに改訂されています。
「卵巣がんにおいても臨床試験の新しい結果が出ているので、2018年夏頃からガイドラインの見直し作業に入る予定です」と日本婦人科腫瘍学会常務理事でガイドライン委員会委員長の三上幹男さんは話します。